週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

大和ハウス工業 新ランドマーク誕生「Dタワー豊洲」竣工

2019.10.15 14:51

トレーニング施設とホテルが核の複合ビル
 大和ハウス工業(大阪市北区)が東京都江東区豊洲において建設を進めてきた複合施設「Dタワー豊洲」が竣工した。
 同社は都心部を中心に、オフィス等の高層建物となる「Dタワー」の開発を進めているが、「Dタワー豊洲」はその中で初の竣工物件となる。東京ガス不動産(東京都新宿区)が所有する開発用地を賃借して開発した。
 建物は地上17階地下1階、敷地面積7419㎡、延床面積2万7605㎡。2~3階には、アシックス(神戸市中央区)が運営するトレーニング施設「ASICS Sports Complex TOKYO Bay(アシックス スポーツコンプレックス 東京ベイ)」が入居。標高2000~4000m級の高地に相当する低酸素のプールやランニングレーン、トレーニングジムを設け、低酸素の環境下で陸上や競泳などのトレーニングができる施設として、11月1日にオープンする予定だ。
 6~17階には、オークラ ニッコー ホテルマネジメント(東京都港区)が運営する「ホテルJALシティ東京 豊洲」が12月9日に開業予定。総客室数330室の都市型ホテルで、スマートデバイスを活用して利便性を高め、20代後半から40代前半の顧客をメインターゲットとする。
 1階には、近接する豊洲市場から仕入れる新鮮な食材で健康に配慮した料理を提供するレストランと、身の回りのものが揃うコンビニエンスストアが入居する。
 また、屋外スペースは、賑わいと緑を調和させるコンセプトでデザイン。1階には「自然の緑」、「にぎわいの広場」、「憩いの広場」、「歩道状空地」の4つのオープンスペースを設けた。「自然の緑」には多様な植栽を配置。レストランに面する「にぎわいの広場」には、テーブルやイスを並べ賑わいを創出する。運河を望める「憩いの広場」はウッドデッキを設け、水辺を意識した空間。「歩道状空地」には四季を感じさせる小さな庭園を造り、建物のモニュメントとなるシンボルツリーを植樹した。さらに屋上の一部を緑化スペースとして整備。トレーニング施設・宿泊施設・緑を配した屋外施設を兼ね備えた複合ビルとして、エリアの新しい顔を目指す。
 「東京」駅から4km圏内で、東京臨海新交通臨海線(ゆりかもめ)「市場前」駅から徒歩2分、首都高速道路「豊洲」ICにも近接するためアクセス面でも快適だ。東京都心部と臨海部を結ぶバス高速輸送システム「BRT」も2020年度にはプレ運行を開始予定で、交通利便性はさらに向上する。
 温暖化対策の面でも、隣接する「東京ガス豊洲スマートエネルギーセンター」から温水と冷水の供給を受け、省エネルギー・省CO2化を図り、環境に配慮した複合施設を目指す。




週刊不動産経営編集部  YouTube