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森ビル 「アークヒルズ」に会員制DIY工房 「TechShop Tokyo」開所
2016.02.29 16:57
森ビル(東京都港区)が主導し民間による日本初の大規模市街地再開発事業として昭和61年に誕生した「アークヒルズ」は来月31日で開業30周年を迎える。同社はその30周年事業の一環として、新たに3つの施設を「アークヒルズ」に開設するとしており、その中の一つである「TechShop Tokyo」の開所式が18日に行われた。
「TechShop Tokyo」は富士通(川崎市中原区)が全米8カ所で会員制オープンアクセス型DIY工房を展開するTechShop,Inc.とともに昨年10月1日にテックショップジャパン(東京都港区)を設立し、今回TechShopのアジア第1号店として開設したものである。大規模スペースに設置された本格的な工作機械や最新ICTの活用、会員同士の協創によるアイデアの洗練やビジネス化などを目指す。
開所式にはテックショップジャパン代表取締役社長である有坂庄一氏やTechShop,Inc.のCEOであるマーク・ハッチ氏、富士通代表取締役の田中達也氏のほか、経済産業省製造産業局長糟谷敏秀氏、文部科学省大臣官房審議官(科学技術・学術政策局担当)岸本康夫氏、森ビル副社長執行役員の北林幹生氏が参列。
有坂氏は「ものを作るということは人の本能的な喜び」、「とにかく頭に浮かんだアイデアをカタチにする、そういう場になれば良いなと思います」とコメント。また森ビルの北林氏は「ここ何年も『アークヒルズ』の30周年をどのように取り組んでいくのか、次世代への挑戦として何をしかけていくのかということを考えていたところに富士通さんからテックショップジャパンのお話を頂きました。森ビルのもつタウンマネジメント力を駆使しまして、テックショップジャパンの成功を支援させて頂きたいと思っております」と語った。
「アークヒルズ」には「TechShop Tokyo」とともに、ベンチャーキャピタリストを中心としたイノベーターたちが集うビジネスクリエーション拠点「KaleodoWorks」やテクノロジーとカルチャーが融合した「新しい都市生活」をめぐるリサーチ・教育・実験・実行の場「WIRED Lab.」が開設される予定である。森ビルは、これら各施設に集まる発想や志を持った人々が「アークヒルズ」という街を舞台に互いに交流することにより、アイデアがビジネスになるサイクルが形成されることを目指すとしている。