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大成建設 ZEB化計画・評価ツールにコストスタディ機能を付加
2016.01.18 14:31
立地条件やZEBレベルに応じた計画建物・設備の費用対効果を試算
大成建設(東京都新宿区)は13日、ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)化計画・評価ツール「T―ZEBシミュレーター」にコストスタディ機能を付加したと発表した。立地条件やZEBレベルに応じた計画建物・設備の費用対効果を試算し、ZEB化に向けた最適な提案が可能になるという。
「T―ZEBシミュレーター」は、同社の「ZEB実証棟」で集積した様々な実証データを解析にフィードバックさせることにより創エネルギー技術と省エネルギー技術を様々なパターンで検討することができ、ZEB化のための計画・評価や年間エネルギー収支を従来よりも正確に短時間で行うことができるツールのこと。経済産業省が公表したZEBの新定義を踏まえて各ZEBレベルに応じた計画建物・設備のイニシャルコスト、ランニングコストの費用対効果も含めて試算することができ、寒冷地・温暖地域等の立地の違いを考慮した「創エネルギー技術」、「省エネルギー技術」の導入に係る費用対効果を試算することも可能。同ツールの適用により、全国各地の立地条件に応じて様々なパターンで計画建物のZEBを実現するための検討を行うことができ、客先のニーズや予算に応じたZEBレベルの提案を行うことができる。
今後、同社では経済産業省がZEBの新定義を公開したことにより、ZEB化を目指した新築・既存の建物の計画が都市部を含め全国で加速されると考えている。こうした状況において、同社は「以前の目標を前倒しし平成30年には『市場性のあるZEBの普及』を目標に、コストスタディ機能を付加した『T―ZEBシミュレーター』を用い、提案活動を積極的に推進していきます」としている。