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大阪地下街 「駅チカ・コワーキング事業」を開始 西日本最大級の施設が12月9日オープン
2019.10.21 14:09
地下街への出店も計画
大阪市中心部の主要な地下街を運営する大阪地下街(大阪市北区)が、新規事業として「駅チカ・コワーキングスペース」の展開に乗り出す。
地下鉄「東梅田」駅から徒歩1分、「梅田」駅から2分ほど、JR「大阪」駅から約6分の好立地に、区画オフィスを含まない純然たるコワーキングスペースとしては西日本最大級となる約970㎡、2フロア、257席の駅チカ・コワーキングスペースを開設する。天井高4mの空間に、打ち合わせに最適なテーブルセットや横並びで作業のできる大テーブルを設置した新たな施設が12月9日に誕生する予定だ。
通称「梅地下」と呼ばれる地下街「ホワイティうめだ」に直結するビルに開設されるその施設名称は、「ONthe UMEDA(オンザ ウメダ)」。ブランド名称を公募し、876件の応募の中からが選ばれた。
「みんなで創るRNS(リアルネットワークスペース)」を合言葉に、事業計画時からコワーカーが参画。さらなる仲間を増やすために10月16日からクラウドファンディングを開始したのも独自の取り組みだ。支援者には施設利用券や「ホワイティうめだ」の買い物券などを用意する。カフェのように気軽に立ち寄れる10分単位の従量課金制を導入し、「ちょっと仕事」、「ちょっと打合せ」、「ちょっと一休み」など、個人が気軽に使えるベースキャンプを目指す。
また、「ONthe UMEDA」は大阪市イノベーション拠点立地促進助成制度に採択され、スタートアップ支援やベンチャー交流も行う。気軽に情報交換ができ、結果的に「あそこに行けばなにか得られる」と思えるような「人と情報が集まる梅田エリアのHUB」をめざしている。大阪地下街やOsaka Metroをはじめとする企業とコワーカーやベンチャーが協働する機会の創出にも努め、新たな事業やサービスの開発に繋げる考えだ。今後は、地下街や大阪メトロ沿線の各エリアへの展開も検討中。リモートワーク時代の到来を見据えた新たな今後の事業展開に注目したい。