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<福島>清水建設 福島復興に向けてプロジェクト始動
2015.06.08 13:39
清水建設(東京都中央区)は先月25日、福島復興整備事業の先陣を切る民間プロジェクトとして福島県双葉郡広野町のJR常磐線「広野」駅東口において、オフィスビル「(仮称)広野東口ビル」の建設工事が起工した。建設地では当日午前11時から、広野町の遠藤智町長、清水建設東北支店長の竹浪浩常務執行役員の出席のもと、安全祈願祭及び起工式を行った。
同プロジェクトは、広野町が推進する復興整備事業「広野駅東側開発整備事業(第一期)」の主要区画を構成するもの。広野町は、第一期として広野駅東側で7・65haを開発・造成し、テナント事業用地1区画と事業用地6区画を整備。各種事業所や研究機関等を誘致することで浜通りの復興拠点となる新市街地の早期形成を目指す。
同社は昨年8月、広野町による開発事業予定者を募集する公募プロポーザルにおいて、テナント事業用地について、原子力災害被災地域事業所整備等支援事業を対象に経済産業省から交付される福島再生加速化交付金を活用した事業計画案を提案し、同案が採択された。総投資額は約14億円を予定している。
着工したオフィスビルは、復興の最前線の新たな拠点となるもので、建物規模は地上6階、延床面積3454㎡、来年3月末の竣工を予定している。設計・施工とも同社が担当する。計画上の特徴として免震構造を採用。東日本大震災規模の地震に対しても安全・安心を確保でき、建物の機能を維持できる。さらに非常用電源により不慮の停電に際してもテナントのBCPを支援する。停電時には1階に設置する非常用発電機が共用部の照明・コンセントに72時間、また屋上に設置する太陽光発電パネルが共用部の保安用コンセントに、それぞれ電力を供給する。その他、省エネ型空調設備やLED照明の全面採用等により平常時も省エネを図る。