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ユニット型コンクリート塀を防災に コンクリートライセンス機構が浸水防止塀への活用を提案
2019.11.05 16:02
プレキャストコンクリート製品開発と、そのライセンス販売を行うコンクリートライセンス機構(東京都港区)は、これまで自社開発を行っていたプレキャストコンクリート塀「塀のねっこ」を浸水対策製品として活用するためのホームページを開設した。
同製品は、もともと同社が災害に強い塀として開発を行ってきたもの。当初より震度6の耐震、風速46m/秒の耐風設計としていたが、頻発する水害に接し、人、建物、設備を守るための応用を考え、浸水防止塀としての活用方法を提案するに至ったという。
同製品は「N1プラットフォーム」と呼ばれる鋼製型枠で製造されている。将来的にはL型水路と呼ばれる水路製品も派生商品として供給する予定。L型水路は大型の水路を構築する際に広く使われており、水を遮断する能力は実証済みだ。
プレキャスト製品のため、現場で掘削・設置・埋め戻しだけの簡単作業で設置できる点、15cm厚の重量ある壁で止水効果が高い点は有利なポイントだろう。
大きな建物の場合は、ゲートなどの開口部または建物全体を囲む仮設設置で浸水被害を軽減できる。製品間に止水材を使うことで、より高い浸水防止効果が期待でき、開口部の浸水防止版やポンプ等、他の対策と併用することでより高い効果が期待できる。
塀の高さも0・5mから2・2mまで選択可能。地震や台風でも転倒しない性能も併せ持つ。