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住友林業 伝統に則った店舗を竣工

2014.12.22 17:49

 住友林業(東京都千代田区)は10日、兵庫県伊丹市において町屋をイメージした木造飲食店舗を竣工したと発表した。今回竣工した同店舗は、オーナーの伊丹産業(兵庫県伊丹市)から、周囲の景観と調和し、再生可能で環境負荷の少ない自然素材である木を使った和風の建物にしたいとの要望に沿って、住友林業が設計、施工を行った。
 設計は、同社住宅事業本部の難易度の高い物件を扱う設計集団デザインパートナーグループと、店舗や公共施設といった非住宅の木造化・木質化を推進する木化営業部が共同で担当、施工は木化営業部が担当した。
 同店舗が位置する伊丹酒蔵通りは、伝統的な酒蔵や社寺、町屋などが立地し、伊丹の歴史を感じる沿道空間として、伊丹市外からも多くの人が訪れる通りとなっている。同社は、景観条例で指定されている古の街並みを守るため、伝統的な町屋をイメージし、日本の伝統工法の一つである真壁作りをベースに設計。高さを抑えた平屋にすると同時に、深い軒下空間と緑地を街並みに提供することで、通りに馴染む建築デザインとなっている。
 54mある長手方向の南側と北側の壁面をガラスで全面開放することにより、本店舗の北側に位置する大欅が見渡せる建築となった。また、街並みに大きな影響を与える屋根は、地産地消の観点から淡路産いぶし瓦一文字葺きを選定。いぶし瓦の自然な色つやが奥深い情緒を生み出す。店内は構造材である木の柱と梁をそのままあらわすことで、木の美しさと香りを楽しめる内部空間になっている。
 同社では今後も歴史ある街並みと親和性の高い木造建築物の設計・施工を通じて、日本の伝統的な風景と快適で癒される空間を提供していくという。




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