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竹中工務店 「特定天井」にも対応 地震の揺れを防ぐ「耐震」天井
2014.08.04 14:47
竹中工務店(大阪市中央区)は7月25日、高レベルの遮音性能が求められる音楽ホールやシネコン等の天井に対して地震による揺れを防ぐ機能を持たせるために防振・耐震天井システム「OT―LESS(オトレス)耐震天井」を開発。基本的考案は同社が担い、金物形状等の開発と実施設計はオクジュー(大阪市北区)と共同開発。今年9月から商品化を予定している。
一般的な音楽ホールやシネコンでは、演奏音や上映音の室外への伝播を防ぐため、防振機構のある吊天井を採用している。しかし、防振機構付きの吊天井は地震に弱く、地震動による揺れを防ぐためにはブレースを設置する必要があるが、ブレースを通して音(振動)が伝播するという大きな問題があった。
一方、同システムでは、ブレース下端と天井面の間に特殊な接合金物を設置することによって音の伝播を防ぎながら天井に高い耐震性能を持たせることに成功。今年4月に施行された「建築物における天井脱落対策に係る技術基準」を定めた告示では、人が日常利用する場所であり、天井の高さ6m、面積が200㎡、質量が2kg/㎡を超える吊天井を「特定天井」とし、地震時の天井脱落防止対策が義務付けられたが、同社では多くの人が集まる空間の地震時の安全性を確保するために、「特定天井」にも対応可能な同システムを提案していくという。