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西新宿五丁目中央北地区市街地再開発組合 超高層タワーマンションを中心とした再開発事業始動

2014.05.19 16:19

 西新宿五丁目中央北地区市街地再開発組合(東京都新宿区)が推進してきた「西新宿五丁目中央北地区第一種市街地再開発事業」の新築工事の起工式が今月12日に行われた。平成4年の「けやき橋地区まちづくり有志会」発足以来、20年余りの時を経て工事の本格着手となった。
 同事業は、「新宿」駅の西側約1・2km圏に位置する西新宿五丁目中央北地区における、施行区域面積約1・5haの市街地再開発事業。開発区域内に集会施設や事務所、公園等を配する施設計画とし、中心となるマンションは、日本最高階数となる地上60階建て、都内最高となる高さ208・97m、総戸数976戸の超高層タワーマンションである。
 同開発区域を含めた西新宿五丁目地区では、複数の再開発事業、防災街区整備事業の構想が検討されており、東京都が取り組む「木密地域不燃化10年プロジェクト」の不燃化特区に指定されている。木造住宅が密集し防災上の課題を抱えた状況だったが、同事業の推進により、防火・耐震性能の強化や火災時の緊急車輌の往来改善等により防災面の飛躍的な向上を遂げ、良好な居住環境と利便性を併せ持った地区へと発展させるとしている。同開発区域の超高層タワーマンションには制振装置を採用しているほか、地域防災倉庫を設置、敷地内には多くの緑と広場を備えた約1900㎡の公開空地が整備され、地域のコミュニティ形成や、帰宅困難者の支援などの防災拠点としての機能を備えた施設として貢献する。
 同事業には、三菱地所レジデンス(東京都千代田区)などが参加組合員として参加しており、同開発区域内の超高層タワーマンションの住宅を保留床として取得、今後販売を予定している。また、フジタ(東京都渋谷区)は、平成10年から事業協力者として再開発のノウハウを提供し、平成18年より特定業務代行者として同事業の推進を支援するとともに、施設建築物等の設計・監理・施工を担当している。
 なお、今月12日に物件専用サイトをオープン。今秋よりモデルルームのオープン、平成29年秋には全体工事完了を予定している。




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