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スペースマーケットが「ブリリア」内にシェアラウンジをオープン

2019.12.02 11:27

マンション共用施設を居住者以外にも開放
 スペースマーケット(東京都新宿区)は、東京建物(東京都中央区)および日本土地建物(東京都千代田区)と連携し、11月下旬より分譲を開始したマンション「Brillia上野Garden」内に、居住者以外の第三者も利用できるシェアラウンジを設置した。
 スペースマーケットと東京建物は2018年11月に資本業務提携を実施。「Brillia品川南大井」のモデルルーム内にある地域コミュニティ施設の遊休時間を、地域に開かれた場所としてシェアしたことを皮切りに、今年9月には新築都市型コンパクト商業施設「FUNDES五反田」にシェアスペースをオープンするなど、様々なプロジェクトを進めている。今回は東京建物が手がける新築分譲マンションシリーズ「Brillia」に初めてシェアスペースを導入。居住者以外の地域住民や来街者の交流を促進すると共に、マンション管理組合の収益面にも寄与する新たな取り組みとなっている。
 これまで分譲マンション内の共用施設においては、居住者のプライベートな空間である共用部に第三者を入れることは、セキュリティ面の不安やマンション管理組合が収益を得ることによる税務処理の手続き等が課題となり、実現に至らないケースが大半だった。
 そこで「Brillia上野Garden」では、外部からの直接導線の確保やスマートロックの設置、カメラによる監視等によるセキュリティ面を強化。同時に同物件全体の管理を担う東京建物アメニティサポート(東京都中央区)をはじめ、関係各社によるマンション管理組合のサポート体制を構築した。また、ラウンジ利用にあたって居住者優先の予約ルールを設け、運用面にも配慮した上で共用ラウンジの「シェアラウンジ化」を実現した。シェアラウンジの使用料収入により、マンション管理組合の収益面にも寄与しつつ、居住者以外の地域住民や来街者との交流を促進していく。
 また、同物件のモデルルームである「Brillia上野ゲストサロン」内においても、建物内の一部を時間貸し可能なレンタルスペースとして運用する予定だ。実際の物件の竣工に先立って、購入検討者や地域住民がレンタルスペースの利用を体験ができるようにするという。マンションにおいては、近隣との交流が少なくなりがちだと言われている。そうした問題を変えていく意味でも、同物件の取り組みに注目したい。

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