週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

三菱地所レジデンス フィリピンで初の住宅事業 マニラ市で分譲マンション開発へ

2019.12.02 11:31

 三菱地所レジデンス(東京都千代田区)は、フィリピンの国内大手デベロッパー、Vista Land & Lifescapes(ヴィスタランド&ライフスケープス)の100%子会社、Vista Residences(ヴィスタ レジデンス)が進める分譲マンション開発事業「Taft Project(タフト プロジェクト)」に参画した。プロジェクトは三菱地所グループ初のフィリピン共和国内での住宅開発計画で、2020年に着工し、竣工は2024年を予定している。
 ヴィスタランド&ライフスケープスは、フィリピン全土において戸建・低層住宅を中心に約40万戸の供給実績を持つ。計画地は2km圏内に大学が多数集積するマニラ市のTaft(タフト)エリアで、学生を中心とした若年層の需要が高い。同プロジェクトでは地上40階建て、総戸数1036戸の分譲マンションを計画。20㎡台のコンパクトタイプの住戸が主となる。
 計画地周辺には学生を中心とした若年層向けの住宅が多く供給されており、子を持つ親世代から新たなニーズが見込まれているという。計画地はメトロマニラ(マニラ広域首都圏)の主要エリアを結ぶLRT(ライトレール)の「ヴィト クルス」駅から徒歩約3分。交通利便性が高く、飲食店や商業施設も多いため生活しやすい環境が整っている。
 計画地内には主なターゲットである若年層のニーズを反映して、共用部にはカフェやレストラン、コンビニといった施設のほか、コワーキングスペースや自習室、プールやフィットネスジムなど、さまざまな設備も充実させる予定だ。
 三菱地所グループでは、今年8月に発表したオフィス開発プロジェクト「SavyaFinancialCenterNorthTower (サビヤ フィナンシャル センター ノース タワー)」を第一号案件として、フィリピンでの開発事業に参入した。フィリピンは、実質GDP成長率が約6・6%(2016~2018年平均)と、ASEAN諸国の中でも高い成長を誇り、2050年頃まで労働人口の増加が続くなど、今後も継続した成長が見込まれる有望なマーケットとされる。グループでは、こうした高い成長を取り込める海外市場での取り組みを、今後一層加速させていく予定だ。




週刊不動産経営編集部  YouTube