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三菱地所 警備ロボット導入 「大手町ビル」4階、6階で運用へ
2019.12.16 16:17
人手不足などを背景に清掃ロボットなどビル管理分野でのロボット導入が急速に進む。現状清掃ロボットが導入ベースでは先行するが、警備ロボットや受付ロボット等にも注目が集まる。これらのロボットをどう活用していくか、選球眼が試されそうだ。
三菱地所(東京都千代田区)はSEQSENSE(シークセンス、東京都千代田区)とともに実導入に向けた検証を重ねてきた警備ロボット「SQ―2」の、1958年竣工の「大手町ビル」への導入を決定した。同社は自立移動型ロボットの開発を行うSEQSENSEへ昨年6月に出資を行い、先端技術を活用した次世代型の施設運営管理の構築を目指し協業を進めてきた。
「SQ―2」は、三菱電機(東京都千代田区)が開発するビル内エレベータとロボットの自動連動システムとして先行導入され、ロボットがあらかじめ設定されたフロア間を自由に自立移動し警備を行う。今回の導入にあたり、大手町ビル現地にて実際に警備ロボット「SQ―2」が稼働エレベータと連動する様子のデモンストレーションを実施した。
通常、エレベータは操作盤を用いて呼び出す必要があるが、本システムではエレベータ制御システムとロボットとをオンラインで連動させ、ダイレクトな指令を行うことが可能となる。このシステムの実現により、ビルオーナーとしてより効率的なロボット活用の形を目指していく。
デモンストレーションにおいて、三菱地所のビル運営事業部兼DX推進部の長井健輔氏は「現段階では(大手町ビルの)4、6階のみで導入することを決めているが、ゆくゆくは使用フロアを広げていきたい」と語った。
三菱地所は、2017年より多様な人・企業が集い、交流することを通じて進化していく街を「オープンイノベーションフィールド」と位置づけ、先端技術・テクノロジーを活用した実証実験の場として当社施設を提供。街づくりにおける当該技術の有用性や実用化のハードルについて検証を行う。ロボティクス分野においても、人手不足社会の到来を見据えて街のサービスおよび運営業務を担う様々なロボットの導入を進めているが、自らもロボットの開発段階で協業することで、より多くの実証実験の場を提供し、より実用性の高いロボット開発を早期に実現することが期待できる。