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NTT都市開発 「新風館」竣工 「旧京都中央電話局」を複合施設に
2020.03.23 16:16
NTT都市開発(東京都千代田区)が京都市中京区で開発する複合施設「新風館」が竣工した。開業は4月16日を予定している。
主要街路である烏丸通に面した「新風館」の前身は、旧「京都中央電話局」。京都市指定・登録文化財第一号に指定されており、2001年からは商業施設「新風館」として地域の賑わい創出に貢献して来た。
今回の開発計画では、歴史的建築物を生かしながら増築。新たな機能を付加した。施設は延床面積2万5611㎡、敷地面積6384㎡、鉄骨造・一部鉄筋コンクリート造、地上7階地下2階で、ホテル、店舗、などが入る。「『伝統』と『革新』の融合」という旧新風館のコンセプトを承継し、新たな付加価値を取り入れた。新築部分の外装は隈研吾氏のデザインで、ルーバーや木組みを多用し、京都の都市景観との調和を図っている。
開発にあたっては、既存棟と新築棟の間に配した中庭を中心に、敷地を東西に貫くパサージュを設けた。地下1階にミニシアター「アップリンク京都」、1階中庭周りやパサージュに面して飲食及び物販店舗が並ぶ商業ゾーンには、全20店舗が入居する。地下2階で地下鉄「烏丸御池」駅と直結し、地域全体の回遊性も高める。
ホテルは、総客室数213室を有し、ギャラリー、ジム、コーヒーショップ、ルーフトップバーのほか、個性豊かな3つのレストランを付帯施設として備える。その他バンケットルーム、3カ所のミーティングルームはイベントやウェディングに利用可能。また、既存棟の2階及び3階は旧「京都中央電話局」の空間を生かした特徴ある客室となっている。