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ダイキン工業 米国Locixへ2億円超出費 オフィス空間のソリューション創出期待
2020.04.20 16:37
ダイキン工業(大阪市北区)は4月16日、シリコンバレーのスタートアップ企業であるLocix(米国)が実施した第三者割当増資を引き受け、約200万ドル(約2億1600万円)を出資した。
同社は、2019年11月にスタートアップ企業との協業を推進する組織「テクノロジー・イノベーションセンター CVC室」を設立した。また、世界のスタートアップ企業を対象に2024年までの5年間で110億円の出資枠を設定している。Locixへの出資は初めての海外企業への出資となる。
Locixは、屋内における測位技術と高度なAI(人工知能)、Wi―Fi(無線LAN)を組み合わせて活用し、位置データや空間データ、画像データを取得・解析することにより、多様な空間における実用的なソリューションを提供する。これらのデータ活用により、物流倉庫や工場における資産管理や、人の動線に基づく業務効率化、先進的なスマートビルディングの管理などの重要サービスの自動化が可能になる。
同社は、同出資により、空調機の遠隔監視サービスにおいて、従来は手作業で設定・確認を行っていたエアコン室内機の位置情報をLocixの精度の高い位置測位技術LPS(Local Positioning System)で自動測定し、据付現場の工数削減をめざす。さらに、運用時にオフィスビル内の人や物の存在や動きを検出し、解析することで、オフィス空間におけるソリューション事業の創出に期待している。