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新エネルギー・産業技術総合開発機構 ビル内の消費量を上回るエネルギーを生み出す最先端ビルを開発
2013.07.01 16:19
新エネルギー・産業技術総合開発機構(略称NEDO・川崎市幸区)は6月24日、フランス南東部のリヨン市で展開しているスマートコミュニティの実証プロジェクトのうち、再生可能エネルギーや蓄電池などを積極的に導入することで、ビル内の消費量を上回るエネルギーを生み出す「ポジティブ・エナジー・ビルディング(PEB)」のモデルビルとなる、建築家の隈研吾氏設計による「ヒカリビルディング」の建設工事が開始されたと発表した。このビルには太陽光発電システムや蓄電池、蓄熱システム、LED照明システムなどの最新技術が導入され、BEMS・HEMS・省エネ設備などによりビル全体で消費するエネルギーより多くのエネルギーを創り出すPEBの実証が行われる。
リヨン市で展開されているスマートコミュニティの実証プロジェクトは、「再生可能エネルギーや蓄電池などを積極的に導入することで、ビル内の消費量を上回るエネルギーを生み出すPEBの構築」、「太陽光発電を活用した電気自動車(EV)管理システムとEVカーシェアリングシステムの導入」、「HEMSによる住民の省エネルギー行動の促進」、「地域全体のエネルギーを最適化するコミュニティマネジメントシステム(CMS)の構築」の4項目からなる。「ヒカリビルディング」はオフィスエリア・商業エリア・住居エリアからなる複合ビルで、フランスの大手建設会社のブイグ・イモビリエ社が建設を担当。6月21日に行われた起工式には同機構の羽藤秀雄副理事長のほか、藤原駐仏日本国特命全権公使が来賓として出席した。