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バリューレイズ 内覧会とアートのコラボイベント
2013.06.03 13:34
中小オフィスビルを中心とした賃貸仲介などを行うバリューレイズ(東京都港区)が、アート作品の展示やケーキをふるまう内覧会「内覧カフェ」を開催した。
ビルの空室にアート作品を展示し、展覧会を兼ねた「アート内覧会」を行う試みは今回で8回目で、これまで開催したビルではすべて入居が決まっている。今回は5月31日、6月1日の2日間、地下鉄「三越前」駅から徒歩約2分の「日本橋小楼ビル」を会場として開催され、リノベーションを実施した室内に女子美術大学の職員が描いた絵画が展示された。ビルの空室にアート作品を展示するこころみは「ヤドカリトーキョー」というプロジェクト名ですすめられており、アート関係者への認知度も高まりつつある。土日には多くの人が訪れ、展示会としても成功しているといっていいだろう。
同社執行役員の山田武男氏は「科学的な根拠があるわけではないのですが」と前置きしたうえで「多くの人が訪れることで、契約につながる機会が増えることは間違いありません」と続ける。また作品を設置することで、室内の距離感がつかみやすくなるという効果もあるようだ。さらにアーティストに発表の場を提供することもこの催しの大切な役割の一つ。絵画や造形を配置するだけでなく、光を使って幻想的な空間を作り出したこともある。アート内覧会は、アーティストのアイデア次第でさらに拡がっていきそうだ。