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バンディエラ 喫茶店代わりに利用できるフリーエリア 独自のコンセプトを有すシェアオフィスが運営開始
2013.04.15 16:57
ビルの空室活用として完全に定着した感があるシェアオフィス。多数の運営事業者が参入し、すでに施設は飽和状態といえるが、高稼働を実現する鍵はどこにあるのか。
「渋谷ヒカリエ」の南側に隣接する「渋谷二丁目ビル」5階、今年4月1日にシェアオフィス「ありんこオフィス」の運営を開始した不動産コンサルティング会社バンディエラ(東京都渋谷区)の代表取締役社長を務める佐野真之氏は次にように話す。
「シェアオフィス業界はすでに飽和状態。稼働率を高めるためには他施設との差別化を図る特長ある施設運営が求められます」
同社が新しく開業した「ありんこオフィス」は、競合施設との差別化を進めながら、渋谷という立地にマッチした施設だ。施設名の由来として「ノマドワーカーやフリーランスのように小さな存在でも力を合わせることで大きな成果を出す」ことを目的にしており、1人用専用ブースが7室、2人用専用ブースを3室完備した他、15分100円(1000円以上は時間制限なし)から利用できるフリーエリアを37席設けた。約52坪と広く、特に専用ブースの間取りは一般的なシェアオフィスに比べてかなり広い。
「喫茶店等で打ち合わせを行なう場合、性格的に長時間利用することに抵抗感のある方も多いです。誰にも気兼ねなく時間の制約がないスペースに対するニーズは非常に高いことから、誰でも気軽に利用できるフリーアドレスのエリアを開設しました」(佐野氏)
むろん、無線LANや複合プリンター、電源を利用でき、フリードリンクも充実。喫茶店代わりとして十分だ。また、プリンターがあるため、営業マンが資料を持ち忘れた場合でも、データを所持していれば資料をプリントすることが可能だ。
同施設で培ったノウハウを生かし、今後ビルオーナー等と組んでシェアオフィス事業を拡大していく予定だという。