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「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」全59店舗の商業フロアが開業し全館オープン

2020.06.15 17:20

 今年1月に竣工した「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」の商業施設が6月11日に開業し、全館オープンを果たした。東京の名店26店舗が集結した「虎ノ門横丁」をはじめ、エリア初となる物販フロアやスーパーマーケットなど全59店舗が誕生。これにより、「虎ノ門ヒルズエリア」の商業施設は「森タワー」と合わせて83店舗、約1万1300㎡へと拡大した。
 「虎ノ門横丁」には、これまで多店舗展開をしてこなかった東京の人気店26店舗が集結。本店ではコースのみを提供している店舗の料理もアラカルトで注文でき、様々な店の看板メニューを少しずつ楽しめる。料理に加えて東京の島焼酎と青梅の名水を原料としたクラフトジン蒸留所や、名店の味を楽しめる「虎ノ門横丁セラー(HAND PICKING WINE)」も設置。「虎ノ門横丁」の店舗選びを監修したマッキー牧元氏による「虎ノ門横丁POPUPレストラン」には、異彩を放つ話題店が期間限定で登場予定だ。
 地下1階から地上3階と4階の一部には、飲食から物販、サービスまで計33店舗が出店。虎ノ門エリア初となる物販フロアやスーパーマーケット、ビジネスシーンに不可欠な手土産をヒルズらしくアレンジしたフロアなどで、オフィスワーカーや周辺居住者の衣食住をサポートする。
 「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」は地上36階地下3階、敷地面積1万100㎡、延床面積17万3000㎡。4階には約3600㎡のイノベーションセンターを開設し、大企業とベンチャーの交流拠点を整備。施設内には、起業家や大企業のエグゼクティブが集うサロンやイノベーターを育成するイベントスペースなどを設け、新たなビジネスの創出を支援していく。
 地下で東京メトロ日比谷線新駅「虎ノ門ヒルズ」駅や銀座線「虎ノ門」駅と連結するほか、1階には都心と臨海を結ぶBRT(バス高速輸送システム)や空港リムジンバスも発着可能な約1000㎡のバスターミナルを設置し、世界と都心を繋ぐ「東京の玄関口」としても機能する。2021年東京オリンピック・パラリンピックでは、晴海地区の選手村と各地の競技場を結び、選手や観客の移動に活躍する交通拠点としての役割ももつ。
 虎ノ門ヒルズエリアでは、2014年竣工の「虎ノ門ヒルズ 森タワー」と今回オープンした「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」に続き、「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」が2021年1月に竣工予定。「虎ノ門ヒルズ」駅と一体開発する「(仮称)虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」も2023年7月の竣工を目指し建設中だ。これら全てが完成すると、「虎ノ門ヒルズ」は、区域面積7・5ha、延床面積80万㎡、約30万㎡のオフィス、約720戸のレジデンス、約2万6000㎡の商業店舗、約350室のホテル、約1万5000㎡の緑地空間を備え、道路や鉄道などの交通インフラとも一体化した複合都市が誕生する。




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