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三菱地所リアルエステートサービス 費用立替えで経年ビルをバリューアップ

2020.08.03 15:16

 三菱地所リアルエステートサービス(東京都千代田区)は7月27日、次世代を見据えたビル経営サポートサービス「ビルプラス(BUILDING PLUS)」の提供を開始した。
 オーナー所有のビルを同社が一棟賃借し、費用を立替え負担してリニューアルを行ったのちテナントに転貸する。マスターリースやPM(運営代行)との組み合わせも可能。オーナーは初期投資することなく資産価値と稼働率を向上させ、空室が発生しても同社の保証により長期安定経営を実現できる。
 東京23区ではバブル期と言われる1980年代後半から1990年代初頭にかけて、延床面積5000㎡以下の中小規模ビルが1万3000棟以上竣工。これらのビルが築30年ほどの築年数に至り、老朽化に伴う様々な問題への対応が必要となっている。また、都内ではオフィスビルの大量供給により、経年ビルが入居率を維持することが難しくなっているのが現状だ。企業がBCP対策や働き方改革に対応したオフィス移転を進める傾向が強まることも予想され、今後どのようにビル経営を進めていくべきかの早急な判断が求められている。
 「ビルプラス」では、このような状況において独自のノウハウによるテナントニーズに即した最適なリニューアルを実施。ビルの資産価値向上と長期間の安定した収益を実現する。想定以上の費用がかかるため、改修・修繕に踏み切れないビルオーナーの悩みを解決するサービスといえる。
 同社は今後もビルに求められるニーズの変化を的確に捉え、ビルオーナーにとって最適な選択肢を提案することで次世代を見据えたビル経営をサポートしていくとしている。




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