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ホテルとの一体的開発で寺院を再生「三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺」開業

2020.09.23 13:56

 三井不動産(東京都中央区)および三井不動産ホテルマネジメント(東京都中央区)は、「三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺」を9月28日に開業する。ホテルは承安年間(1171~1175年)に創建された「多聞山鐙籠堂浄教寺」との一体開発を実現した複合建築物で、歴史ある寺院を次代へと継承する社会的な使命を果たす点でも注目を集める。寺院再生という社会的課題の解決方法の一つとして、新たなモデルケースを示している。
 境内に建てられたホテルは地上9階地下1階、客室数は167室。阪急京都本線「京都河原町」駅から徒歩約1分と交通利便性に優れ、史跡や老舗の多い「寺町通」沿いに位置している。徒歩圏には昼夜ともに賑わう四条河原町や先斗町、祇園があり、京都観光の拠点として便利な立地となっている。
 ホテルのコンセプトは、「次世代に向けた寺のホテル」。白と黒を基調に古木をあしらった柱や浄教寺由来の装飾品などを随所に配し、寺の風情をまとうデザインと美術館を思わせる優雅で静穏な空間を演出した。「朝のお勤め体験」等、同ホテルでしか体験することのできない企画も用意。客室は全室が2名以上で利用できる広さを確保し、グループ旅行に適したトリプルタイプもある。浄教寺の象徴である燈籠をモチーフにした照明を設えるなど、寺の趣を随所に感じられるデザインとなっている。




週刊不動産経営編集部  YouTube