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「ESR戸田DC」延床8万㎡が満床で竣工 ナカノ商会が全棟賃貸借契約を締結
2020.09.28 13:31
ESR(東京都港区)が埼玉県戸田市新曽南に今月30日竣工予定の「ESR 戸田ディストリビューションセンター(戸田DC)」が、満床で竣工する。
3PL(サードパーティロジスティクス)を提供する総合物流企業、ナカノ商会(東京都江戸川区)と全棟の賃貸借契約を8月23日付けで締結し、10月1日から入居する。ナカノ商会は「戸田DC」の「都心へ近い好立地」と「雇用の確保」を評価し、契約締結にいたったという。
「戸田DC」は、敷地面積4万746㎡、延床面積8万6950㎡、地上4階の物流施設。埼玉県南部に位置し、首都高5号池袋線「戸田南IC」より2km、外環自動車道「戸田西IC」より4kmと東京都心や関東圏への広域交通網へのアクセスに優れ、さいたま市中心部へ6km、東京都心部まで16km(車で30分圏内)という物流好適地にある。
「雇用の確保」の観点では、住宅密集地に近いことに加え、JR埼京線「戸田公園」駅からバスもしくは徒歩での通勤が可能で、隣接するさいたま市や川口市などからも人材を確保することができる。また、荒川に面した荒川運動公園に接し、周辺には菖蒲川沿いの桜並木など水と緑に囲まれた憩いの空間が広がる。コンビニエンスストア、商業施設も近くにあり、ESRでは従業員が定着しやすい環境としている。さらに敷地内に169台の普通乗用車用駐車場、96台の駐輪場も設置した。
建物は4階建ての耐震構造で、2階まで直接アクセスできるスロープを設けた。車路は建物内中央とし、雨天・降雪時でも影響を受けずにオペレーションができる。トラックバースは1~2階合計で52台、敷地内には20台のトラック待機場を設置している。
倉庫スペースの柱スパンは11・25m×10・6mとフレキシブルで使い勝手の良いレイアウトが可能。また特別高圧電力での電力供給を行い、ロボティクスや冷蔵冷凍、ハイスペックなシステム導入など多様なニーズに対応しやすく、汎用性の高い物流運営を重視した設計とした。
環境負荷の低減にも配慮し、「CASBEE」Aランク相当の建築計画により運営コストの低減にも貢献。また、BCP対策として非常用発電機を設置し、ESR社内に設置した運営・管理を専任するプロパティマネジメントチームによる管理体制を整え、安心・安全な施設を提供する。
なお、ナカノ商会とESRは今回が初契約となる。