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東急不動産 分譲マンションのモデルルームに在宅向け「テレワークモデル」 コクヨと共同で「新しい住まい」提案

2020.09.28 13:33

 東急不動産(東京都渋谷区)が販売する分譲マンションに、在宅ワーク向けのオプション家具を備えたモデルルーム「テレワークモデル」が設けられた。
 同社は新型コロナウイルスの感染拡大を契機に在宅ワークが急激に広がっている現状を踏まえ、「ブランズシティ世田谷中町」(東京都世田谷区)と「ブランズ浦和別所沼公園」(さいたま市南区)の2物件に、コクヨ(大阪市東成区)との連携で共同開発した在宅ワーク向けオプション家具を備えたモデルルーム「テレワークモデル」を設けた。
 「ブランズシティ世田谷中町」のモデルルームは「ワークベースのある家」をテーマとし、隣接するシニア住宅「グランクレール世田谷中町」に入居する親の介護やケアをしながら働くことがもう一つテーマとなっている。壁面収納内にはコクヨと協同開発したコックピッド型のワークスペースを製作。また「小さくてもいいから仕事モードに入れるスペースがほしい」、「家族がいるリビングでは音が気になりオンライン会議に参加しにくい」という声を受け、ワークベースの壁面と天井に音の反響を軽減する吸音パネルを設置。上部にはLED照明、正面の壁はマグネットボードとし、多用途に利用できる。リビングに面した洋室にはコクヨが開発した高さ調整が可能なデスクを2台設置し、子供と大人が並んで勉強をしたり、立ちながら仕事をするなど用途や気分に合わせ活用できる空間とした。
 一方の「ブランズ浦和別所沼公園」のモデルルームのテーマは、交通利便性の高い場所で「都心から少し離れた場所に住みながら働く」こと。「ワークシーンをえらぶ家」をもう一つのテーマとし、デイベッド型のワークスペースを共同で製作した。「家の中で気分転換しながら仕事がしたい」という声を受け、リラックスしながらウェブセミナーを受けたり、資料を読み込んだり、クリエイティブな思考を巡らし広げる場として開発したという。スマホやタブレッドの利用を想定したUSBコンセントや音の反響を軽減する吸音パネルも採用。また下部は引き出し収納になっている。
 またリビングは可動式のパーテーションパネルでゾーンを分けて緩やかなプライベート性を持たせ、ダイニングテーブルに折り畳みブースを設けることで集中力を高めるなど、家の中の様々な場所で働く自由度と快適性を考えたモデルルームとした。
 東急不動産では、ウィズコロナ時代の新しい生活様式が求められるなか、引き続き様々な社会課題の解決に向けてグループ全体で事業に取り組んでいくとしている。




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