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青山商事がシェアオフィス事業に進出 「洋服の青山」店舗スペースを縮小して開業

2020.09.28 13:44

 紳士服店「洋服の青山」などを展開する青山商事(広島県福山市)が、シェアオフィス事業に乗り出す。
 開業するシェアオフィスの名称は「BeSmart(ビー・スマート)」。10月8日にオープンする1号店「BeSmart水道橋店」は「洋服の青山 水道橋東口店」の売り場を約5割縮小してできたスペースに出店する。シェアオフィスと店舗は併設される形となり、シェアオフィスへは「洋服の青山」の店内からも出入りできる。
 立地は、JR「水道橋」駅から徒歩2分に位置し、交通アクセスも良好。明るく落ち着いた雰囲気の店内には、オープン席や防音設備を備えた個室のほか、静かに集中して仕事ができるクワイエットルーム、防音設備や大型ディスプレイを完備し、複数名での打ち合わせやリモート会議にも対応する会議室など様々なスペースを用意した。
 利用プランは2種類。会員登録不要で時間単位で利用できる「一時利用プラン」と、会員登録をすることで利用し放題となる「会員月額プラン」で、料金はいずれも使用するスペースによって異なる。また店内設備として、Wi-Fi、電源、フリードリンクなども用意している。
 洋服販売店ならではの取り組みも行う。「BeSmart」の店内に設置するテーブルの一部には、スーツを再利用した素材「リフモ」を使用。元になったスーツは「洋服の青山」で実施する下取りサービスで引き取ったもので、環境配慮にも注力していくとしている。また、「洋服の青山」の売り場面積を縮小したことで不足する品揃えは、ECサイトと連動した大型タッチパネル「デジタル・ラボ」を売り場に設置して補う。
 同社では、コロナ禍でテレワークが浸透するなか、「ウィズコロナ」を踏まえた働き方の多様化に対応していくため「これまでビジネスウェア専門店として『仕事着』を販売してきた当社が『仕事場』を提供していくこととした。テレワーク需要を取り込み、『洋服の青山』の店舗スペースを活用して多様化する働き方に対応する新たな事業として展開していく」とし、今後の事業拡大に意欲を見せている。




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