週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

日鉄興和不動産 不動産・物流テック支援ファンドに5億出資 投資先スタートアップ企業との協業も図る

2020.10.12 14:32

 日鉄興和不動産(東京都港区)は、マーキュリアインベストメント(東京都千代田区)と伊藤忠商事(大阪市北区)が共同で組成した「マーキュリア・ビズテック投資事業有限責任組合(BizTech ファンド)」に5億円を出資した。
 同ファンドは、不動産・物流業界において次世代技術やユニークなアイデア、ビジネスモデルによる業界革新を目指す企業に対する成長投資を行うもの。ハンズオンの支援で企業価値の最大化を図るとともに、業界の活性化や生産性向上に貢献する。
 主な投資対象としては、不動産・物流に関するBtoBソリューションに着目。プライベートエクイティファンドとして長年企業成長に寄り添ってきたマーキュリアの経験と、伊藤忠商事の広範な事業リソースを十二分に活用できる、ミドルステージ以降のスタートアップ、新規事業を立ち上げる既存事業会社のカーブアウト、外資企業による日本進出時の日本法人、国内企業の海外進出時の現地法人などを想定している。ファンドの投資先となる不動産テック、物流テックを中心としたスタートアップ企業との協業により、中長期的な新規事業の開発と新たな収益源の創出を図る。
 日鉄興和不動産は今後も、自社事業と親和性の高いスタートアップ企業の探索・支援を継続していく方針。米国と比較してIT資本投入水準が低いと言われる日本の不動産・物流業界だが、その活性化につながることが期待される。




週刊不動産経営編集部  YouTube