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古民家旅館等の救済プロジェクト始動
2020.10.19 11:27
全国古民家再生協会(東京都港区)は13日、日本全国の古民家を活用した旅館・料亭の中から再生を望む施設を募集し、その再生事業に取り組んでいくと発表した。
古民家を活用した宿・旅館の中には、老朽化が進み、結果として経営難となり廃業を迫られる施設も多い。加えて今回のコロナ禍の影響で、その数は増加することが予測される。廃業に追い込まれる大きな要因は「コロナ禍に伴う観光者数の低迷」、「施設老朽化に伴う改修費用の不足」、「承継者不足」の3つが挙げられる。特に2番目の改修費用の不足は古民家が伝統的な構造をしているため改修費用が高額になるという要因もある。
そこで全国各地に支部を有する同協会では国内のネットワークと積み重ねてきたノウハウを活かし、建物の修繕から経営再編までを一手に引き受けるプロジェクトチームを編成。経営難の旅館・料亭の再生を外側・内側の両方から支援する。
同協会をはじめ、JTB(東京都品川区)や旅館・ホテルの経営再編を専門に手掛けるコンサルタント等、様々な分野の専門家を招き入れることで、それぞれの旅館・料亭が抱える問題の解決に取り組む。一番の悩みとなっている改修費用についても、各種交付金やファンド、クラウドファンディング等を活用。地域特有のコンテンツとして生まれ変わることで、地域の活性化にも繋がる再生を目指す。