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森トラスト 「京橋OMビル」が竣工

2012.10.15 17:47

 森トラスト(東京都港区)が中央区京橋一丁目で開発を進めてきた「京橋OMビル」が9月28日に竣工し、今月10日に竣工式が執り行われた。
 「京橋OMビル」は地上8階地下1階建て、延床面積約9600㎡のオフィスビルであり、都営地下鉄浅草線「宝町」駅より徒歩4分、さらに「東京」駅、「京橋」駅、「日本橋」駅、「八丁堀」駅の5駅・14路線が利用可能な交通利便性の高い立地となっている。同物件では計画当初より「デザインと機能性の融合」、「環境性能と快適性の共生・共存」を指向していたが、着工の約5カ月前に発生した東日本大震災において、仙台の保有物件での様々な経験から得た知見を生かし、「防災性能の再構築」を実施。非常用発電機容量は2倍強とし、供給時間も法定時間から最大48時間へ大幅に延長。また、震災井戸も追加し、停電・断水時でのビル内トイレの利用を可能としている。同物件では「先進的エネルギー技術の導入・検証」も実施しており、同社が平成26年に竣工を予定している「京橋トラストタワー」、旧虎ノ門パストラル跡地で計画している「(仮称)虎ノ門四丁目プロジェクト」へつなげるとしている。
 竣工式に出席した同社代表取締役社長の森章氏は「『京橋OMビル』が建つ地はかつて、鉄鋼問屋の大野興業が本社を構えた場所であり、施設名には大野興業の『O』と森トラストの『M』が添えられています。また、震災時に経験した『灯りが人に与える安心感』を考慮し、『ミニマムBCP』として長時間の停電時における夜間の最低照度を確保し、入居者や地域住民の皆様に安らぎを提供する取り組みが実験的に導入されています」と述べている。




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