不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2012.08.20 11:44

コスモテクノロジー イージークリーニング性が特徴の無機ガラス質膜塗料
 コスモテクノロジー(東京都杉並区)は、常温ガラス・コーティング・システムである「ヒートレス・グラス・システム」の開発・販売を行っている。
 ご存知のように、ガラスは水を通さない、空気を通し難い、劣化し難いといった特徴を持っている。しかし、一般的なガラスの場合、液体を固体化するためには高温で焼かなくてはならないため、塗料として使用することはほぼ不可能であった。そこで同社は、アルコール可溶型の有機ケイ素化合物と特殊硬化剤と空気中の水分が反応することによる無機ガラス質膜の開発に着手。度重なる実証実験を経て商品化されたのが「ヒートレス・グラス・システム」である。
 その特徴は、ガラスの特徴を受け継ぎ、優れたイージークリーニング性を確保している点にくわえ、耐火性・耐水性・耐久性に優れている点である。また、可燃リサイクル・不燃・無公害であることから環境に優しい塗料となっている。
 すでに建築・土木用としては国道のトンネル内壁面や鉄道関連落書き防止に多くの採用実績があり、その高い信頼性が評価されている。
 「『ヒートレス・ガラス・システム』はビルの外壁やトイレなどに使用することも可能です。通常のガラスと同様に洗えば簡単に汚れが落ちますので、メンテナンスの手間を省くことが可能となります。また、各種仕様があり、窓ガラス面の透明遮熱仕様や外壁・屋根の遮熱カラー塗装仕様のほか、省エネルギー仕様など用意があります」(代表取締役 小池 義行氏)

三和タジマ 制振性と安全性を両立させたオートドア
 三和ホールディングス(東京都新宿区)の連結子会社で、ステンレス製品の製造、販売を行っている三和タジマ(東京都豊島区)は、制振性と安全性を両立させたオートドア「しずか君」を9月より販売す
 セキュリティの向上を目的としてオートロックシステムを導入する建物が増えているが、エントランスに自動ドアを使用するため、直上階では24時間作動する自動ドアの振動による騒音が問題化し、制振タイプの自動ドアに対するニーズが高まっている。同社によれば、これまでの制振タイプの取り付け方法は、建物と自動ドアの固定部に制振ゴムを使用するため、火災時の温度上昇等でゴムが消失し自動ドアが傾き開閉不能となり、避難に支障をきたす恐れがあることから、同製品が開発されたとしている。同製品は火災時の温度上昇により建物と自動ドアの固定部に使用されている制振ゴムが消失及び欠損した場合でも、最大傾斜角度約1度以内で設計されているため、ドアの傾きにより避難に支障をきたす恐れを低減している。
 同社グループでは国内の全体最適化とグループ多品種化の構築を目的として、平成23年10月に自動ドアの販売部門を三和シヤッター工業(東京都板橋区)へ移管しており、同製品の販売は三和タジマ及び三和シヤッター工業が共同で行う。

GSユアサ 自然エネルギーを活用した蓄電システムを開発
 ノザワ(神戸市中央区)は、平成23年7月より販売している「アスロックソーラーウォール」に、新たな太陽光発電シートを組み合わせた商品を習志野加工(千葉県八千代市)と共同で開発した。新商品となる「アスロックソーラーウォールPowerFLEX」はフレキシブルCIGSモジュールを採用しており、同社の従来品に比べてパネル当たりの発電量が大幅に向上している。
 同製品は、広く外装に採用実績があり仕上げやデザインが豊富な押出成形セメント板「アスロック」に、薄型軽量で落下などの危険性が少ない太陽電池「PowerFLEX」を一体化して組み込むことで、外壁やルーバーなどへの採用を容易にする。既存の一体型太陽電池は金属パネルに接着加工された仕上材が主で、別に外壁材としてのパネル(ALC等)が必要となるのに対し、「アスロックソーラーウォールPowerFLEX」は外壁一体型のためパネルの必要はない。また、将来的に太陽電池モジュールの取替えや配線のメンテナンスに対しては、全て外部から施工可能な専用の配線収納ボックスを採用している。材工設計価格は厚さ85mm、幅590mm、長さ4000mmで、1㎡当たり14万8900円。同社では平成25年度に540パネル、平成26年度に1200パネルの販売目標を掲げている。

ノザワ 外壁一体型の太陽光発電パネルを発売
 GSユアサ(京都市南区)は、太陽光発電システムと大型リチウムイオン蓄電池を組み合わせ、自然エネルギーを活用した蓄電システムを開発、販売を開始した。このシステムでは、オフィスや工場内で使用する電力のピークカットの実施や、災害時に継続的に電力を供給する防災用電源として活用するなど、様々な使用方法が想定されている。
 機器は主に太陽光発電パネル、パワーコンディショナー、リチウムイオン電池で構成される。ピークカットシステムでは昼間の電力使用ピーク時間帯に、太陽光発電パネルで発電された電力と夜間に充電された蓄電池の電力で、系統からの電力消費を極力少なくすることが可能。また、防災型システムでは、系統が長期停電した際に、太陽光発電パネルで発電された電力と蓄電池で、情報通信機器などの重要機器に継続して電力を供給し続けることができる。
 また、同社は7月2日に環境共創イニシアチブが募集する、経済産業省の平成23年度「定置用リチウムイオン蓄電池導入促進対策事業補助金」対象となる大型カスタム蓄電システム製造事業者の認定を日本で初めて受けている。今回販売を開始した蓄電システムの購入者は、設置費用(機器費用と工事費用)の最大3分の1を経済産業省からの補助金として受け取ることが可能である。




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