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興和不動産 「赤坂一丁目地区第一種市街地再開発事業」再開発組合設立 虎・六との一体化に期待
2012.08.20 11:53
大規模再開発が相次ぐ東京で、また一つ新たな再開発事業が始動する。8月8日に再開発組合が設立された「赤坂一丁目地区第一種市街地再開発事業」は、地下鉄「溜池山王」駅に近接。事務所・住宅・店舗からなる施行区域約2万5000㎡の大規模計画だ。
同事業の対象地区である港区赤坂1丁目エリアは各国の大使館やホテルが立地する国際色豊かな地域。「アジアヘッドクォーター特区」や特定都市再生緊急整備地域にも指定されており、今後も国際都市・東京を担うであろうエリアだ。隣接する虎ノ門・六本木エリアでも複数の大規模再開発案件がすでに進行中で、今回の事業によりエリアを越えたシナジー効果にも期待がかかる。
計画では、敷地内に広場や歩道などのオープンスペースを確保。「溜池山王」駅と連絡する通路および広場を整備するとともに虎ノ門方面への歩行者ネットワークも強化する。また制振構造の採用や発電機の導入などBCPにも配慮し、国際競争力も高める。さらに高層棟のロビーを帰宅困難者の一時滞在スペースとして活用するほか、食料や毛布なども備蓄するという。高層棟は延床面積17万1550㎡、敷地面積1万6088㎡、地上35階地下3階で、高さは約202m。
事業組合員である興和不動産によると平成25年度に権利変換計画の認可および工事に着手し、竣工は平成28年を目標としている。