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街に美しい水辺を取り戻す会 ビルの美化から水辺の美化へ ビル管理会社がNPO設立へ
2012.08.20 12:04
日本は世界的に見ても水の豊かな国といわれている。しかしかつては掘割や運河が縦横に張り巡らされて船が行き交い、郊外には川や池、そして海がひろがり、水辺は今よりも身近なものだった。時代の移り変わりとともに多くの水場が埋め立てられ、街づくりにおいても水辺の存在が重視されなくなった。しかし少なくなったとはいえ今でも水辺は存在しており、希少性という意味ではむしろその重要度は増しているのではないだろうか。
東京や横浜などを地盤に、ビルメンテナンスや清掃業務、リフォームからリサイクル品販売などを行う街コーポレィション。同社代表の笠間則雄氏がこの度、街に美しい水辺を取り戻そうとのスローガンのもと、NPO法人の設立へ向けて活動中。その名も「街に美しい水辺を取り戻す会」。
同法人は、広く一般市民を対象として、街中及び隣接の海・河川・運河・池等の環境改善のためのゴミの収集をはじめとした定期的清掃、街中及び隣接の海・河川・運河・池に関する生態・水質等の調査研究、地域や学校での講演会や見学及び啓発に関する事業を通じて、街の生活環境と自然環境の改善に努めることで、人と自然の調和がとれた、美しい水辺のある美しい街づくりに寄与することを目的としている。
最近では河川の上空を撤去して都心に清流を取り戻そうという動きも見られるようになってきた。水辺の景色は、人を穏やかにする。街に美しい水辺があることのメリットが、もっと議論されるようになってもいいのではないだろうか。