不動産トピックス

クローズアップ 室内空気環境編

2011.06.11 17:16

 ビル内の空気環境といえばエアコンや換気扇に注目が集まりがちだが、ウイルスや様々な菌など人の健康に多大な影響を与える可能性のある要素の存在を忘れてはならない。今回はビル内の空気環境改善に貢献できる製品を紹介する。

イーバリア エアカーテンに替わる「電子のカーテン」
 室内に喫煙コーナーなどを設置する際、通常はパーティションなどで区切り、出入り口には扉を設ける。イーバリア(東京都中央区)が開発した「イーバリア」は、ごく当たり前のように思えるこの喫煙コーナーの景色を一変させる製品だ。
 いうまでもないが、煙草の煙や臭いなどを遮断するためには物理的に区切らなければならない。扉を設けられない場所などで使用されているエアカーテンも結局のところ気流によって空気を遮断しているにすぎず、煙や臭い、あるいはホコリなどを巻き上げてしまう場合もある。
 「イーバリア」が使うのは風ではなく電子。コロナ放電で作り出されたマイナスイオンが、見えない「イオンのスクリーン」を作り、煙や臭い、粉塵などを遮断する。具体的には、マイナスに帯電した電子が本体から放出され、見えないスクリーン(一種の気流)となって床へ向かう。空中に浮遊している煙や臭い、ほこりなどはプラスに帯電しているため、スクリーンに触れると負荷を失って沈降。この作用により外部からのほこりなどをシャットアウトするとともに室内が清浄になるという仕組みである。
 エアカーテンと異なり湿度や気流を遮断しないので、個別空調も不要になる。約3mまでの天井高に対応し、喫煙所の出入り口などのほか、ショウルームなど比較的面積の広い場所にも適している。ファンがないため作動音はほとんどせず、消費電力は蛍光灯なみの約20W。喫煙所だけでなく、レストランや病院、トイレ、ビルのロビーなどのほか、工場での廃油などの拡散防止にも採用されているという。
 ラインアップは全幅909mmの壁掛けタイプと同じく929mmの天井埋め込みタイプの2機種で、それぞれ全長が短いハーフサイズが用意されているため場所を選ばず施工可能だ。メンテナンスも簡便で、数カ月に一度マイナスイオン発生部を掃除するだけ。

マッキンリー 水道水が原料の消臭・除菌水
 マッキンリー(浜松市北区)の「CELA(セラ)」は、臭いや菌、ウイルスなどを抑制する消臭・除菌水。水道水、次亜塩素酸ナトリウム、希塩酸を原料として生成される「弱酸性次亜鉛素酸水」で、人体への影響が少なく、かつ強力な除菌、消臭効果を発揮する。インフルエンザウイルスやサルモネラ菌、大腸菌などに対する不活化効果も確認されており、ビル内のみならずあらゆるシーンで活躍しそうだ。
 「CELA」の見た目は「水道水」そのもの。安全性は高く、子供や高齢者がいる空間でも使用可能。また噴霧することで室内に漂うウイルスや菌のはたらきを抑制、高い消臭効果もあるため介護施設などでも活用されている。
 部分除菌・消臭に便利な300ml入りのスプレーのほか、超音波噴霧器も用意。パーソナルスペースに適したペットボトル式から大空間用、「CELA」を生成する装置まで幅広いラインアップを取り揃えている。

三協エアテック エアシャワーで臭いやホコリをシャットアウト
 「精密工場等の大規模なエアシャワーは存在しますが、当社ではこれまで存在しなかった一般向けの瞬間全身洗浄装置『リフレシャワー』の開発に成功しました」とは、環境機器関連の総合メーカーである三協エアテック(大阪市北区)の広報担当・谷口さとみ氏。毛髪や衣服に付着した臭い・花粉・ホコリ・ウィルスを風の力で取り除くことができ、現在は大阪の「なんば」駅前の複合商業ビル「難波御堂筋ビルディング」のパチンコ店に設置。タバコの臭いを瞬く間に取り除き、多くのマスコミに連日取り上げられ、話題になっている。
 ボックスタイプの同製品、使用方法も実に簡単。装置内に入り、内部にある液晶モニターで稼働モードを選択。スタートボタンを押すと約30秒間、正面・側面から風が吹き出し、臭い成分を吹き飛ばす仕組み。利用者によれば、実際にシャワーを浴びたかのような爽快感が病みつきになるという。
 「女性の場合、頭髪の乱れが気になりますが、頭髪部分に吹き付ける風を弱くすることも可能です。不特定多数の人々が行き交う商業施設や病院、オフィスビル等に設置していただくと、施設の差別化による集客力向上が見込めます」(谷口氏)
 さらに、同製品の側面には大型液晶モニターが備えられ、広告宣伝媒体として活用できるのも魅力だろう。
 手洗感覚で、全身をスッキリとリフレッシュできる同製品。サイズは1・5m×2・1mほどで、ビルのエントランス等に設置可能。




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