不動産トピックス

不動産業界最新ニュース

2012.05.28 14:47

大阪ビルディング協会 企業間の垣根を越えてPM勉強会を実施
 大阪ビルディング協会(大阪市北区)は5月24日、PMマネジャー職や賃貸業務責任者の人材育成と、企業間の垣根を越えた人的ネットワークの構築を目的に、同協会独自の取り組みである「プロパティーマネジメント(以下PM)研究会」を開催。正会員企業から26名が参加、2回目となる今回は「PMに役立つ長期修繕計画のあり方」をテーマに、現場視察や事例研究の紹介が行われた。
 三菱地所プロパティマネジメントが世話人会社となり、第1部では、同社が管理する大規模複合施設「OAPタワーズ」の施設見学を実施。防災センターや中央監視室、温冷熱供給施設、地下3階にある特高・高圧電気室や屋上へリポートといった滅多に立ち入れないビルの管理中枢施設を見学した上で、第2部では、同ビルで予定されている長期修繕計画に関する事例研究が行われ、活発な意見交換がなされた。
 「通常のセミナーとは異なり、参加者同士の双方向の交流と相互啓発を目指しており、より実践的な育成の場を当協会が設けることで、大阪の貸ビル業界全体の活性化に寄与するのが目的です」とは、勉強会を主宰する大阪ビルディング協会の西村事務局長。同勉強会の最大の特徴は、世話人会社(9社)の取り組みを、現場視察を交えながら事例発表や実例問題を提起する点にある。いわば自社のノウハウを参加者で共有し、技術向上に繋げるという試みであり、より「役に立つビル協」を促進するのが目的だという。

REB-1000社の会 経営の参考となるセミナーを提供
 SD建築企画研究所(東京都渋谷区)は23日、東京都千代田区の「主婦会館プラザエフ」にて、REB-1000社の会の第34回セミナー&情報交流会を開催した。
 同セミナーは第一部の講演・第二部の参加元気企業のPR・第三部の情報交流会で構成。第一部では、「ドラッガーを唸らせた日本資本主義の父!渋沢栄一の富を築く100の教え」と題して、渋沢栄一の玄孫であり、コモンズ投信(東京都千代田区)の会長の渋沢健氏による講演が行われた。
 渋沢栄一は第一国立銀行などあらゆる分野の企業の創設に携わった人物であるが、同氏が経営を行ううえで活用したというのが、古来より多くの日本人に読まれている「論語」だという。
 「渋沢栄一は著書で行動を起こすことの重要性を説いています。まずは物事を知ることが大事であり、知ることよりも好きであること、好きであることより楽しむことが大切だと語っております。経営をはじめ、成功するには何事も共通点があったりしますが、こういった心持ちで行動することが何よりも必要ではないのかと思います」(渋沢 健氏)

シービーアールイー 大手仲介会社が不動産データ集を発売
 米系大手事業用不動産仲介会社のシービーアールイー(東京都港区)は、今年4月に発売した不動産データ集「不動産白書2012」に続き、5月から国内主要都市におけるオフィスマーケット動向の今後の見通しをまとめた「オフィスマーケット中期予測2012」を発売開始。
 「不動産白書2012」は全国のオフィスマーケット動向を多角的に分析したデータの他、全国183ゾーンの詳細データや新築・計画中ビルリストを掲載。さらに、今回は特別企画として「東日本大震災 オフィスマーケットへの影響」を収録している。一般事業会社と不動産投資家を対象に震災後2回にわたり実施したアンケート調査結果と、各種マーケット指標をもとに、大都市圏のオフィスマーケットが受けた震災の影響を考察する内容だ。
 一方、「オフィスマーケット中期予測2012」では、東京・大阪・名古屋の国内三大都市の今後5年間の需給バランスや成約賃料の動向予測、現在進行中の主要プロジェクト情報、将来的な景気の動向を加味したシナリオ別の予測値試算結果など、豊富なデータを網羅している。現在のオフィスビルマーケット情報の現在地と将来像を把握できる充実した内容といえるだろう。

国際危機管理学会 設立記念シンポジウムを開催
 ベルギーに事務局を置く国際危機管理学会の日本支部が今年5月に設立。日本支部では22日・23日の2日間、設立記念シンポジウムを開催した。シンポジウムでは国内外の危機管理の専門家、企業や組織の実務者が集い、ともに学び交流することで国際社会における統一化された危機管理システムの連携による、コミュニティの創設を目的としている。
 22日は新宿区立区民ホール・23日は東京臨海広域防災公園で行われ、シンポジウム開催にあたり、冒頭では同学会の日本支部の事務局長である牧紀男氏(京都大学防災研究所准教授)が開会の挨拶を述べた。
 「東日本大震災をはじめ、タイの水害など一国の被害が世界全体に影響を及ばすほど、アジアは非常に災害の多い国です。これまで人的被害が中心でしたが、昨今は国が発展している背景もあり、経済被害も大きな問題となっております。アジア各国と共同で災害に強い社会にするためには、どのようにすればよいのか議論を深め、課題の解決に貢献していきたいと思っております」(同氏)

清水建設 超環境型オフィス「清水建設本社」が竣工
 清水建設(東京都港区)は東京都より都市再生特別地区の指定を受け、環境技術の粋を結集して建設を進めてきた超環境型オフィス「清水建設新本社」が竣工。23日に報道関係者を対象にした見学会、25日には竣工式が開催された。
 見学会では、輻射空調システムをはじめとする最先端の環境技術、免震装置など優れた耐震性能を備えた建物の主要設備を公開した。
 説明を行った同社の担当者によると、「新本社の建設地である京橋は、神田鍛冶町で1804年に創業した当社が、1903年から1991年までの90年近くにわたり本社を構えた第二の創業地であります。新本社ビルは、有事には地域の防災拠点として機能するほか、週末は行政と連携し、2階の『シミズホール』など一部の施設を地域住民に開放するなど、地域との連携を深めて参りたいです」と語った。
 また、25日の竣工式では同社の代表取締役社長である宮本洋一氏による挨拶が行われ、竣工式に参加された来賓者・関係者に感謝の意を述べた。なお、式典では神事に約100名・パーティに約200名が参加し、盛大に行われたという。




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