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登録有形文化財「堀ビル」がシェアオフィスに 2021年4月の開業目指し竹中工務店がマスターリース
2020.12.14 10:56
堀商店(東京都新宿区)、竹中工務店(大阪市中央区)、グッドルーム(東京都渋谷区)は8日、東京都港区新橋に立地する国の登録有形文化財「堀ビル」の保存活用事業に着手した。
竹中工務店は、「堀ビル」のオーナーである堀商店と建物のマスターリース契約を締結。改修工事を進め、シェアオフィスとして2021年4月の開業を目指す。シェアオフィスの運営はグッドルームが行う。
1932年(昭和7年)竣工の「堀ビル」は、地下1階地上5階建ての鉄筋コンクリート造の建物。敷地面積192㎡、建築面積172㎡、延床面積875㎡で、建築金物の製造販売を行う堀商店のオフィスとして誕生した。外堀通り沿いの交差点の角地に立地し、テラコッタタイルを基調として水平に窓が連続する外観と、内外に施された様々な装飾が特徴的なビルだ。その建物の価値が認められ、1989年には東京都の選定歴史的建造物、1998年には国の登録有形文化財に登録された。
今回の計画では、東京メトロ銀座線「新橋」駅から徒歩1分ほどの利便性の良さと、歴史的建造物の深みのある空間を生かし、スタートアップ企業が集まり、イノベーションを誘発するシェアオフィス空間の創出を目指していく。
竹中工務店は多様な歴史的建築物の保存活用で培った知見とノウハウを生かす「レガシー活用事業」を行っているが、「堀ビル」も同事業として保存活用を進めていく。