不動産トピックス

クローズアップ 高機能内装フィルム編

2012.03.05 17:29

 内装のリフォームなどを行う際に、バリューアップを実現したいと考える方も多いだろう。その際にフィルム材は、施工が容易であり有効な手段となる。意匠性の高いものから、メンテナンスの手間を省くものまで機能も様々だ。

  オフト ワックス不要の床材保護フィルム 強さと光沢、メンテフリーを実現
 環境重視型製品の開発・輸入・販売などを展開しているオフト(東京都板橋区)では、ワックス不要の床材保護フィルム「エコパワーシート」の販売展開を行っている。同製品は、トップコーティング、フィルム、粘着ベースの3層構造となっている。
 トップコーティングにはセラミックを配合しており、7Hという従来製品と比較すると、はるかに高い硬度を実現している。そのためすり傷や衝撃に強い。一方高い硬度を持ちながら、ソフトな仕上がりになっているため、施工可能な範囲が幅広い。
 光を反射しやすく、照明の照度をおよそ15~20%アップする。また、表面の光沢も長期間維持できる。表面に特殊な処理を施しているため、静電気による汚れの吸着を抑制するとともに、水で濡れた場合にも滑りにくくする効果も発揮する。
 このような高い硬度や長持ちする光沢、防汚効果などを持つため、床面のワックスによるメンテナンスが不要になるため、ワックス材のコストや乾燥養生といった手間などの負担を軽減することにもつながる。 施工の際には専用の溶着ローラー(100V)や、アイロンを使用するため、理論的にシートと床面を一体化することが可能であり、シートめくれを防止する。
 「同製品を施工すると多くのメリットが得られるため、オフィス・店舗にとどまらず、実に幅広い用途での活用が可能です。また、遮熱や保温の効果や結露しにくいこと、さらに破損の際の飛散防止や防犯効果もあるため、窓ガラスに貼付した場合にも多くのメリットがあります。施工中や焼却の際にも有害物質を発生することもありません」(同社代表取締役・尾島 幸也氏)

住友スリーエム 高い意匠性や機能さまざま
 住友スリーエム(東京都世田谷区)では、粘着剤付きの印刷フィルム「ダイノックフィルム」の販売を行っている。500種類以上という豊富な色柄には、リアルな木の質感を実現したものや、意匠性の高い複雑な柄、布目や砂目など自然な風合いを演出したものなどさまざまなシリーズがある。そのため、多彩な色彩、デザイン、質感といった要素で内外装デザインの可能性を広げる製品として、建物内におけるさまざまな内装部分に導入されている。
 耐久性や耐水性に優れているうえ、国土交通省の不燃認定を取得しており、防災性にも優れている。また、粘着面には格子状のエア抜き溝を設けているEAタイプの粘着剤を採用しており、貼付材とフィルムの間の気泡はエア抜き溝に沿って排出される。そのため広い面積や複雑な面にもすばやく貼付できるようになり、仕上げの完成度も高い。このような施工のしやすさを生かして、リニューアル工事に適したシリーズもそろっている。
 また、吸音や消臭、傷・汚れに強いものやホワイトボードになるものなど、機能面でもさまざまなシリーズを取り揃えている。
 内装のみならず、外装にも施工が可能である。

玄技術研究所 手入れ不要で長期間輝く
 玄技術研究所(愛知県津島市)では、高い耐久性を持つ「ウィナップフィルム」シリーズを開発・製造している。
 「ウィナップフィルム」は、従来の樹脂ワックスの性能を 圧倒的に凌駕する紫外線硬化型水性フロアポリッシュであるウィナップをPETフィルムに塗工し、再剥離型粘着剤がついているもの。
一度施工したら傷や汚れ、においなどを防ぐので、手入れなどが不要で長期間にわたって光沢を維持し続けながら、施工面の最適なすべり抵抗値の設定ができる。また、耐候性に優れているため、変色の心配もない。鉄道車両用材料燃焼試験を経ており、不燃性も実証されている。
 「ウィナップフィルム」シリーズには、高い透明度を持つものや、好みの画像を印刷できるインクジェット印刷用のものや、抗菌性能や耐候性能を備えているものもあり、床面をはじめとして、屋内外さまざまな施工用途を持っている。




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