不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2012.02.27 13:50

ゼファー カスタマイズ可能な自家発電システム
 ゼファー(東京都新宿区)が展開する自家発電システムは、風力や太陽光で発電した電力をバッテリーへ蓄電するシステム。オフィスや家庭で使用する電化製品から大容量機器のピークカット、無電源地域での電源確保や停電時の非常用電源まで、用途に合わせたシステムを構築することが可能だ。
 基本ラインアップは「太陽光システム」、風力発電と太陽光発電を併用した「ハイブリッドシステム」、大容量機器への給電も可能な「大容量システム」の3つを用意している。なかでも「ハイブリッドシステム」と「大容量システム」は日当たり・風通しの良いビルの屋上などに適したシステムだ。特に「大容量システム」は発電した電力をAC100VまたはAC200Vへ供給し、発電量が足りない場合はバッテリーから電気を供給する。蓄電池の導入に際しては、東京都が実施する「自家発電設備導入費用助成事業」をはじめとする助成も始められつつある。こうした助成を活用すれば、スマートグリッドビルも実現可能だ。
 こうしたシステムを構築する上で同社の強みとなるのが自社開発の風力発電機。小型軽量ながら高効率を実現した同社の「エアドルフィン」には、様々な生きものからヒントを得た機能を搭載している。風向きへの追従性を高める可動式尾翼「スウィングラダー」は川を遡上する魚の尾びれを、騒音を抑える「サイレントブレード」は音をたてずに飛翔するフクロウの羽をヒントにしたという。ボルト不使用の本体外部は高い耐久性を実現し、微風時でも回りだす「パワーアシスト機能」も搭載。発電状況などをリアルタイムで確認できるモニターも装備し、より効果的な運用も可能となっている。

LIXIL 美観と耐久性に優れた外壁タイル
 住宅設備機器・建材の総合メーカー、LIXIL(東京都千代田区)が展開するブランド「INAX」の接着剤張り工法用外装壁タイル「HALALLシリーズ」「HALPLUSシリーズ」のラインアップが大幅に拡充される。
 シリーズの特徴として挙げられるのが汚れにくさ。いずれのシリーズもタイル表面の親水効果により汚れが付着しづらく、また付いた汚れも雨水で落ちやすくなっている。同社独自の防汚性能測定試験による汚れにくさの規準である「ナノ親水基準」を満たし、美観性の保持と耐久性に優れている。
 全面張りにお薦めの「HALALL(ハルオール)シリーズ」には、好評の「セラヴィオ」の上位グレードとして「メルヴィオ」をラインアップに追加した。「セラヴィオ」に対しタイル形状のサイズアップを図ることで重厚感をより深めているという。バリエーションは、温かみのある土の質感を生かした「コリーナ」、穏やかな岩肌面が特長の「リトス」、モダンな印象の「バーチ」の3商品を用意。和モダンから洋風まで様々な様式の外壁に対応している。
 また、アクセント張りに適した「HALPLUS(ハルプラス)シリーズ」には面状を組み合わせて陰影感をもたせた「ルミノス」、焼き物の表情が印象的な「センド」、流れるラインコントラストがアクセントの「デュオナ」の3商品を追加。
 同社では、両シリーズのラインアップ拡充によって個性豊かな建物づくりをサポートするとしている。発売は4月2日から。

パナソニック 蓄電池活用で省エネ
 パナソニック(大阪府門真市)は2月23日、平常時にも電力を有効活用できる「住宅用 創蓄連携システム」の受注を3月21日から開始すると発表した。太陽電池とリチウムイオン蓄電池が連携し、停電時だけでなく平常時も電力を最大限に活用できるという。
 通常の蓄電池システム単独の場合、停電時に蓄えた電気を使い切ると再充電はできない。また太陽光発電システム単独では夜間の利用ができない上、日中でも天候の影響により供給が不安定になる場合がある。同システムは、太陽電池と4・65kWhのリチウムイオン蓄電池ユニットに加え、太陽電池と蓄電池のパワーコンディショナー機能を一体化した新開発のパワーステーションで構成。日中は太陽光で発電した電力を使用でき、余剰電力は蓄電池に充電。蓄電池に蓄えた電力は日中の電力供給を安定化するとともに、夜間に利用できる。
 また停電時に利用したい照明器具や冷蔵庫、通信機器などにあらかじめ配電しておけば、停電してもコンセントを差し替えることなく使用できる。さらに平常時は系統電源から深夜電力を充電し、日中は蓄電池に蓄えた電力を利用してピーク抑制に貢献できるモードや、太陽光発電の余剰電力を蓄えて夜間に活用するモードなど、利用者の好みにあわせたモード選択が可能となっているのも大きな特徴といえる。

リコー 蛍光灯器具にそのまま取り付け
 複合機やデジタルカメラの製造・販売を手掛けるリコー(東京都中央区)では、昨年から参入している新規事業「エコソリューション事業」の第一弾として、直管形LEDランプ「クラーテPシリーズ40形スタンダードモデル/ライトモデル」の販売を行っている。
 「クラーテPシリーズ」は、グロー式やラピッドスタート式、インバータ式の蛍光灯器具から蛍光管を外して取り替えるだけで設置可能で、工事が不要になることから導入時のコストと作業時間の削減に貢献する。また、LEDの特性である低消費電力、長寿命の実現はもちろん、感電、落下、ちらつきの防止など安全に配慮した設計により、快適な室内環境を実現する。
 製品は、一部のハイエンドデジタルカメラで使用されているマグネシウム合金を、放熱フレームとして採用。LEDが発する熱を的確に放熱することで、熱による製品の湾曲を防ぎ、落下事故を未然に防止する。また、従来のG13口金に通電スイッチ機能を付加し、設置や取り外しの際に安全に作業を行うことができる。
 同社の発表によれば、当面はLEDランプをエコソリューション事業の核として、今後は110形の直管形LEDランプや灯具一体型のタイプなども順次発売を予定しているという。

ウシオライティング 色彩鮮明、高照度のLED
 ウシオライティング(東京都中央区)は、人の肌や衣服、装飾品、食品、生花、料理など被照射物の色彩を鮮明かつ忠実に再現するLEDスポットライト「Cool Spot(クールスポット)LED」のラインアップを拡充する。
 使用されているLEDは平均演色評価数(Ra)97という極めて自然光に近い「自然光LED」が18個。個々のLEDを最適配置したことでハロゲンスポットライトと同等の明るさときれいな配光を実現するとともに、被照射物それぞれがもつ独特の色彩を鮮明かつ忠実に再現する。
 従来のボディカラーは白のみで、これはホテルなどのバンケットやウェディング会場、店舗、ショールーム、商業施設などで使用されてきたが、劇場内の照明やライブハウスなどからの要望に応えるべく黒のボディカラーを追加した。光色も、色温度4000Kと5000K(受注生産)の従来品に加え、白熱電球に近い色合いの3200Kを新たにラインアップ。またピンポイントで強い光を被照射物にあてたい、高天井のスペースに設置しても充分な照度を確保したいという要望に応え、ビーム角24度のみのレンズに加えてビーム角14度の狭角レンズも用意した。
 いずれも調光回路に接続した既存のライティングダクトを使用でき、手軽に設置することができる。使用シーンがさらに拡がった「Cool Spot LED」の発売は3月1日から。

三菱電機 性能向上、設置しやすいロスナイ
 換気の際に屋外に放出されてしまう暖気や冷気を熱交換器により回収して給気に戻す全熱交換形換気機器「ロスナイ」の需要が拡大している。
 一方、天井カセット形のロスナイでは、長く曲がりが多い(抵抗が大きい)ダクトを使用した際の風量低下が課題となっていた。三菱電機(東京都千代田区)は「業務用ロスナイ」をフルモデルチェンジし、換気送風性能の向上により設置しやすくした「天井カセット形」、運転条件の詳細設定を可能にする「リモコン」、施工時間を大幅に短縮させた「インテリアパネル」を6月25日から発売する。
 ダクト内で空気を移動させる圧力(機外静圧)は従来の85パスカルから105パスカルにアップ。圧力を高めて換気送風性能を向上させたことにより、長く曲がりが多いダクトにも対応し、設置しやすくした。独自のインテリアパネルにより運転音を低減し、性能を向上しながらも全ての新商品で従来品と同等の騒音値を維持している。
 省エネ効果も向上している。夏季には、夜間に温度の低い外気を室内に取り込んでおき、翌朝の空調開始時の冷房負荷を下げる「ナイトパージ(夜間外気冷房)」機能と自動(普通)換気切換機能の詳細な設定が可能となった。従来の機能との最適な組み合わせにより、冷暖房費用を従来品比年間約40%(年間約2万2000円)節約可能としている。
 またインテリアパネル構成部品およびネジ本数を大幅に削減し、施工時間を従来品比で約40%短縮。施工も簡易化されている。




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