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大和ハウス、欧州での建材事業を本格化 オランダのモジュラー建築メーカーを子会社に

2020.12.28 14:19

 大和ハウス工業(大阪市北区)が、欧州でのモジュラー建築ユニットの製造販売事業に本格的に乗り出す。
 同社は21日、オランダでモジュラー建築商品の販売・レンタル事業を行うJan Snel Group(オランダ・アムステルダム市、ヤンスネルグループ)の持株会社Flexbuild Holding B.V.(オランダ・ユトレヒト州、フレックスビルドホールディング)と株式譲渡に関する契約を締結。フレックスビルド社およびその事業会社であるヤンスネル社を子会社化すると発表した。株式譲渡実行日は2021年1月8日の予定。
 大和ハウス工業はすでに今年3月、Daiwa House Europe B.V.(オランダ・アムステルダム市、ダイワハウスヨーロッパ)を設立している。今回の株式譲渡契約はダイワハウスヨーロッパを通じて行い、これを足掛かりに欧州へ本格的に進出して工業化建築事業を開始する。
 ヤンスネル社は1960年に物流会社としてオランダで創業。現在は鉄骨モジュラー建築商品を主力とし、鉄骨ユニットの販売やレンタル事業を展開している。ヤンスネル社のモジュラー建築商品はオランダにある自社工場で鉄骨ユニットを生産し、現場で組み立てるため短工期での施工が可能。環境規制が厳しい欧州において、モジュラー建築は低炭素化を実現する短工期や建材の再利用の観点から環境に配慮した工法として注目されている。
 今後は、大和ハウス工業が国内外で培ってきたノウハウと、ヤンスネル社が欧州で発揮している技術や販売網を活かし、欧州市場への事業拡大を図る。




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