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サムティ ベトナム・ハノイで分譲住宅事業 敷地面積2万㎡・総戸数3600戸超

2021.01.18 12:06

日本のノウハウ生かし差別化図る
 サムティ(大阪市淀川区)は12日、子会社であるSAMTY ASIA INVESTMENTS PTE LTD(シンガポール、SAI)を通じ、ベトナム最大手の不動産デベロッパーVINHOMES JOINT STOCK COMPANY(ベトナム・ホーチミン市、VHM)との共同事業として、同国ハノイ市における分譲住宅開発事業を行うと発表した。
 SAIがVHMの子会社であるS-VIN VIETNAM REAL ESTATE TRADING JOINT STOCK COMPANY(ベトナム・ハノイ市)の株式90%を取得し同事業を主導する。事業期間は約3年で総事業費はおよそ350億円、3年間の総売上は約407億円を見込み、その90%がサムティの業績に寄与する。SAIの子会社として2020年11月に設立したSAMTY VIETNAM(ベトナム・ハノイ市)がSAIと連携して事業を管理する。
 コロナ禍のなかベトナムは高水準の成長率を維持。ハノイ市の人口増加率はASEAN諸国の主要都市のなかでも群を抜き、住宅の整備は急務となっている。今回の共同事業は、こうした背景を踏まえた大規模開発。敷地面積2万㎡、延床面積26万6000㎡、37~39階建て4棟、総戸数3620戸の複合高層住宅を建設し、竣工・引渡は2022年中旬~2023年中旬を予定している。
 サムティは日本でのノウハウを生かし、安全な住環境と快適な仕様を実現。コンシェルジュの配置や指紋認証システム、日本ブランドの住宅機器、和風庭園を導入するなど差別化を図る。また低層階には商業施設を導入するほか、敷地内にはショッピングモールを設置。隣接地には学校が設立されるなど、教育環境も整備される予定。さらに数年後には徒歩3分および10分の場所に2つの地下鉄駅が新設される計画があり、都心部へのアクセスも向上する。




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