不動産トピックス

クローズアップ インフルエンザ対策編

2012.01.02 17:46

 毎年これからの季節、必ず注意しなくてはいけない項目のひとつが「インフルエンザ」。過去の流行では各企業の事業活動に大きく支障を来したことなどから、オフィス・店舗問わず、確実な予防が要されるのではないか。

キングジム 本体に手を触れずに手指を消毒
 キングジム(東京都千代田区)では、自動手指消毒器「アルサット」の販売を展開している。手をかざすと赤外線センサーが感知して、自動でアルコールが噴射されるため本体に触れる必要がなく、衛生面でも利便面でも優れている製品である。消毒液は、一般に市販されている液体アルコールタイプ(ジェルタイプ以外)であれば、種類を問わず使用することが可能であり、使用する量は、手をかざす回数によって自在に調節できる。
 本体上部にある消毒液タンクは開口部が大きく、液の補充も簡単。また、ロック機能が付いているため、消毒液へのいたずらなどを防止できる。乾電池駆動であることや、設置の際に特に必要な設定事項もないこと、さらには従来の業務用製品と比較するとシンプルでコストを抑えられることなどから、建物内では必要な場所で適切な数量を導入することが可能である。
 同社の商品開発部エンジニアリング課のリーダー・池田祐一氏は製品について次のように話す。
 「過去のインフルエンザ流行の経験から、オフィス入室時のアルコール消毒は習慣化してきています。各企業はそのニーズに応えるべく早目の対策を取っている傾向が高いです。同製品の導入後には『今まで以上に積極的に消毒が行われるようになり、衛生意識の高まりにつながっています』という感想が多く聞かれます。たくさんの人が出入りするビルにおいて、エントランスやのみならず多くの場所に設置して、これからの季節のインフルエンザ対策として備えてはいかがでしょうか」

ECOビジネストレーディング 特許技術で高い効果と安全性を重視
 ECOビジネストレーディング(東京都台東区)では、ウイルス除菌装置「SPiエアリフレッシャー」の販売展開を行っている。韓国・サムスン電子の特許技術SPi(スーパープラズマイオン)発生装置を利用して、インフルエンザウイルスをはじめとする浮遊ウイルスやアレルゲン、カビ菌さらには活性酸素の除去・中和を行う。効果は、室内におけるインフルエンザA型やカビ菌、バクテリアといった有害物質を、いずれも90%以上除去が可能であるという、非常に高い実証データを得ている。
 従来品と比較すると、プラスイオンとオゾンの発生を大幅に減らすことができるようになり、安全性の面でも優れている。ダウンライト型の同製品では、内部で発生したSPiをサーキュレーターによって下向きに拡散・対流させ、活性水素と酸素イオンの均一化をはかる。また、この作用は、室内の温度むらの解消にも貢献するため、空調負荷を軽減し、省エネ効果も発揮する。
 多衆利用施設や住居、食品や農水産関連の施設など、幅広い分野において導入されている。設置は、電球のソケット部分に取り付け可能の仕様となっている。
 同社の取締役営業推進部長・高堰督裕氏は、製品について次のように話している。
「安全で高い除菌能力を持つこの製品によって実現される室内空気のクリーンさは、ビルにおいて付加価値となりうると思います」

アゴラ エレベーター専用の除菌抗菌システム
 除菌抗菌消臭剤の販売などを行っているアゴラ(東京都北区)では、エレベーター専用の除菌抗菌システム「クリーンケアEv」の販売展開を行っている。
 不特定多数が利用し、密室であるエレベーターには特に、インフルエンザをはじめとする浮遊するウイルス・菌などに対する注意が必要である。しかしながら従来では、定期的な清掃やマスク着用などといった自己予防対策のほかには特別な手立てがなかったエレベーター内の除菌抗菌対策に、病院や老人ホーム、大型商業施設などといった不特定多数が来場する施設から出た「有効な手段はないか」という多くの意見を取り入れて、製品化が実現したもの。
 ウイルス除去、除菌、カビ制御、消臭という四つの効果がある二酸化塩素分子をエレベーターの室内に24時間噴き出すことにより、しっかりと除菌・抗菌を行うという仕組みである。後付が可能なため、既存のエレベーターへの設置が可能であり、全メーカー機種に対応する。また、動力が不要であり、取り付けの工事の必要もない。




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