不動産トピックス
クローズアップ ガラス製品編
2011.10.17 15:39
ガラス製品はビルにおいてなくてはらないもので、その素材の特性によってデザイン性や機能性など活用方法が非常に幅広い。今回はパーティションやこれからの季節にあった窓ガラスなどといったさまざまな分野の商品を紹介し、読者の方のビルにおける多くの導入方法のヒントとなればと考えている。
フィグラ 感覚的体感的寒さを一掃 3段階の発熱モード選択
環境を意識した建築用多機能ガラスを多数開発・販売するフィグラ(東京都千代田区)は発熱ガラス入りサッシ「窓暖」を展開。冬になると窓際は感覚的・体感的に寒さを感じるものだが、そうした感覚を一掃する画期的な製品だ。
同製品は福層ガラスの内面に特殊金属膜を溶融し、AC100Vを通電することでガラス自体を発熱させるシステムを導入。そのため、従来の断熱サッシの断熱性能(H―1)より4ランクも優れた断熱性能(H―5)を発揮する。窓から冷輻射によるコールドドラフト現象を抑え、「窓際は寒い」といったことはなくなる。また、ガラス面が暖かくなることで結露がまったく発生しないため、カビの発生を抑えるなど室内環境の向上に一役買う優れものだ。
発熱モードは目的に合わせて3段階から選択。就寝時はガラスの結露を防ぐ程度の温度設定7度前後に保ち、体に優しいぬくもりのある温度設定を活用。平時は温度設定18度程度で、部屋の暖かさを逃がさない。温度設定24度程度の「あったかモード」は他の暖房器具と併用することで、十分な暖かさを得られる。
室内の環境を均一に保ち、暖房器具との併用で過度な電力使用を抑えることができる同製品。高い省エネ効果も魅力である。
日本電気硝子 高い断熱性備えたガラスブロック
日本電気硝子(滋賀県大津市)が開発した「ファイネックス」シリーズは、様々な機能を持たせたガラスブロック。
近年、環境保護を軸とした各種ポイント制度や優遇税制が実施されるなか、建物の省エネ化が脚光を浴びている。なかでも建物自体や開口部の断熱化は効果的であるとされており、同社ではこうした背景を踏まえて同製品を開発したという。
「ファイネックスHI」はガラスブロックの中空部を積層に加工し、今までのガラスブロックの断熱性を飛躍的に高めた製品。従来のガラスブロックと比べ約1・3倍、厚さ5mmの板ガラスと比べると約3倍という断熱性を持ち、経済産業省の省エネ等級は最上級である4等級に相当。住宅エコポイントの対象商品にも指定されている。
暗く、また寒くなりがちな建物北側の空間も同製品を用いることで「暖かい室内と自然光による明るい空間」に変えることが可能。寒冷地でも快適に使用できるという。高い断熱性能により結露も生じにくくなる。施工はこれまでのガラスブロックと同様で、従来の標準工法のほかユニットパネルによる施工も可能。
同社では「『ファイネックス』シリーズを、新しいガラスブロックのスタンダードとして、今後も進化させていきたい」としている。11月1日より発売予定。
三菱樹脂 フレームレス最大幅4500mmを実現
三菱樹脂(東京都中央区)では、使用する場所や状況に応じたフレキシブルでバリエーションが豊富な可動式のパーティション「ダイアパーティション」シリーズを、昭和40年の発売以来展開している。
オフィスのみならず、工場のクリーンルーム、病院や教育現場、商業店舗などと多くの施設で導入されており、光触媒をコーティングして、環境への配慮を施したタイプなどもある。
なかでも、「ダイアパーティション クリスタル」は、フレームレスのガラスが放つ透明感によって、開放感と緊張感の程よいバランスで心地よいオフィスの空間を作り出すことを実現させている。
フレームレスの最大幅は4500mmを実現していることが大きな特徴で、ガラス同士を接続させる際には、シーリング加工を施すことができる。また、ガラスはクリアガラスやタペストリーガラスなどさまざまな種類のものが選択可能であり、高いデザイン性を実現させている。