不動産トピックス

ビル業界ミニトピックス

2017.05.15 11:01

■オランダの省エネメーカーであるPlugwiseのレムコ・アバーソン氏への取材後にビルの省エネ対策について意見交換を行った。自国のオフィスビルの省エネ動向について聞いたところ「オフィスビルを売買する場合、9段階以上に細分化された省エネ性能を呈示する必要があり、省エネ性能が劣るビルは売買価格が低下傾向にある」と丁寧に説明してくれた。一方、日本でのビルの省エネ対策について見解を伺ったところ「省エネ技術は素晴らしいが、企業単位で省エネを行っているため、効果が限定的なのでは」との見解を示してくれた。  ビルの省エネ対策ではオランダのほうが進んでいると実感した。オランダで省エネ対策が進んでいる理由の1つとして国土の4分の1が「海抜0m以下」であり、地球温暖化による海面上昇の影響を真っ先に受けるため、省エネに注力しているとのこと。深刻な問題なのだが「オランダ人の平均身長は高いので海面が上昇しても背伸びをすれば息ができるのです」とアバーソン氏。ユーモアも忘れない。 ■建物管理を手掛ける東熱パネコン(東京都港区)は今年2月に移転。ショールーム併用型オフィスを開設したが、室内の空気環境にもこだわった。オリジナルの空気清浄システムを室内に構築しているのだ。事業本部長の中川浩一氏によるとこの技術は「ワインセラーの施工を手がけた際に培ったノウハウ」とのこと。棚状にした設置スペースに活性炭等、各材料を組み合わせることで高い消臭力と快適な湿度、高い空気清浄度の空気環境を作り出すことに成功した。「臭気判定士から『おいしい空気』とのお墨付きを得た」(中川氏)とのこと。屋内環境の新たな改善策になるかもしれない。 ■今月3日と5日に設立100周年を迎えた「井の頭恩賜公園」とその周辺にて、「井の頭100フェスタ吉祥寺」が開催された。JR「吉祥寺」駅から徒歩3分に立地する「吉祥寺じぞうビル」も同イベントを運営する実行委員会に加盟しており、今回のイベントが街の活性化に繋がると非常に期待していた。同ビルを所有するじぞう屋(東京都武蔵野市)統括マネージャーの石橋ケンタロウ氏は「飲食店をはじめ当ビルにはカフェやバーなどが多数入居しており、イベント当日には普段よりも多くの利用客が来場しました。また井の頭公園を見下ろせる屋上テラスを備えた『ソラZENON』には終日利用者が訪れ、いつも以上に賑わっていました。ビルを運営・管理する立場として、非常に嬉しいかぎりです」と語る。  また「井の頭100フェスタ吉祥寺」では、JR「吉祥寺」駅を中心に周辺に立地する商業施設や商店街が連携してイベントを展開。特定の施設を利用した人が同エリア内に立地する他の店舗を利用すると、お得なサービスを受けることができる取り組みなどを実施。またイベント開催時には加盟店舗どうしてお得なキャンペーンセールを展開し、街に全体で回遊性が生まれ、多数の人が街の至る所で消費活動を行う。




週刊不動産経営編集部  YouTube