不動産トピックス

今週の一冊

2011.07.25 16:16

オーナーサイドの対処法を解説

賃貸住宅経営における賃料滞納の対処と明渡しの実務
著者：久保原　和也・和田　敦史
出版社：にじゅういち出版
発行：平成２３年１月１４日
価格：１６００円（税抜）

　不動産賃貸業を営む上で起こりやすい入居者とのトラブルといえば、賃料の滞納問題である。本書は賃料滞納をめぐるトラブルにおいて、貸主側の弁護士として数多くの案件を経験した２名が、いざという時の対応策を詳しく解説している。
　第１章では、賃貸借契約解除の方法を紹介。そして、第２章以降では借主の入居から建物明渡しまで、時系列に沿った解説がなされている。
　バブルの崩壊によってこの国の土地神話は崩壊し、直近ではリーマンショックや東日本大震災など、不動産経営を揺るがす事象が立て続けに起こっている。不動産賃貸業は不労所得だという固定観念は、既に過去のものとして捉えられる必要があり、事実、不動産業に従事する経営者の中には、様々な問題に直面しながら厳しい経営を強いられている者も少なくない。著者２名は土地建物の提供者であるオーナーに感謝の姿勢を見せながら、トラブル回避・対処に役立つ本書の制作を行っている。