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今秋開業の「ノリタケの森プロジェクト」内に名外大キャンパス

2021.02.15 12:13

 名古屋外国語大学(愛知県日進市、名外大)とイオンモール(千葉市美浜区)は8日、イオンモールが建設中の「(仮称)ノリタケの森プロジェクト」内に名外大のサテライトキャンパスを整備することで合意した。開設場所はオフィスフロア6階、賃貸面積は約7600㎡、開講日は2021年秋を予定している。
 名外大は昨春から講義形態を主にオンライン授業に切り替えてきたが、学生・保護者からは遠隔授業等への賛否の声が寄せられていた。そこで、感染症対策を継続しつつ2021年度中には対面授業の比率を8割に拡充させる目標を設定。感染リスクを回避しつつ対面授業も可能とする対応策として、「(仮称)ノリタケの森プロジェクト」内にサテライトキャンパスを開設する決定をした。
 「(仮称)ノリタケの森プロジェクト」の開発地は「名古屋」駅の北東1kmに位置。ノリタケカンパニーリミテド(名古屋市西区)が運営する複合施設「ノリタケの森」と隣接し、徒歩圏内には「トヨタ産業技術記念館」も立地するなど産業観光エリアとして認識されつつあるエリア。ここに敷地面積5万7000㎡、延床面積14万㎡、地上6階の建物を建設。オフィスと商業施設を融合させた「オフィス複合型商業施設」として今秋オープンする予定。
 イオンモールは「(仮称)ノリタケの森プロジェクト」の特徴である日本最大級の1フロア面積(7000㎡超)をフル活用し、ソーシャルディスタンスを保った対面授業に必要な教室数や、学生同士のコミュニケーションが生まれやすい環境を提供。窓の開放が可能な設計や、エレベーターの密を回避してエスカレーターや階段だけでもアクセス可能な導線設計を行うなど、感染症対策も実施する。
 「(仮称)ノリタケの森プロジェクト」におけるオフィスのコンセプトは「ワークライフ ブレンドオフィス」だが、今回の取り組みはこの概念を拡張した「学び、暮らし、働く」を繋ぐモデルとなる。モールを活用した効率的でゆとりのある過ごし方、コミュニケーションを育む環境、新たな通勤・通学スタイルなど、これまでにないライフスタイルを提案する試みといえよう。
 イオンモールは都市型モールとしての文化性・利便性に加えビジネス拠点集約も取り込み、新たなランドマークとして名古屋の魅力度向上に寄与できる複合型施設づくりを目指していくとしている。




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