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「平井五丁目駅前地区第一種市街地再開発事業」着工
2021.04.12 11:11
野村不動産(東京都新宿区)と阪急阪神不動産(大阪市北区)は5日、東京都江戸川区で推進中の「平井五丁目駅前地区第一種市街地再開発事業」について、3月23日に着工、3月31日には起工式を挙行したと発表した。竣工は2024年度内を予定している。
事業の開発エリアは、JR「平井」駅北口広場に面した約0・7ha。北側に蔵前橋通り、東側に補助第120号線が通り、防災幹線道路の交差部に位置している。近隣エリアは駅に近接しているため利便性が高いが、周辺にまとまったオープンスペースがなく、細い街路に面した建物が老朽化しているなど、災害時における消防救助活動が困難という課題も抱えていた。今回の事業を通じて災害に強いまちづくりを推進。計画地の北西側に広場を設けるとともに、大規模災害時にも対応できる防災設備の設置や防災性能の向上を図る計画だ。
計画では、高さ110m、建築面積2300㎡、延床面積4万4400㎡、地上29階の複合施設を駅の北口正面に建設。1~2階は商業施設、3階は子育て支援施設(認可保育園)、5階以上に約370戸の住戸を設ける。併せて、地域の人々が利用できる集会室や駅前に面したにぎわい広場も整備。ウッドデッキやシンボルツリーを配置し、駅北口の顔となる施設を目指す。
また、地域の防災性向上にも寄与し、特定緊急輸送道路に面した防災広場には災害時の防災拠点となるかまどベンチやマンホールトイレ、ソーラー街灯、防災井戸等を整備。建物内には一時避難場所、防災備蓄倉庫を設けるとともに、地区内の消防団と連携を図る。
住戸については多様なタイプを供給するとともに、3階の共用部には多様化するライフスタイルに合わせたライブラリーラウンジ、個別ワークスペース等を導入。新しい生活様式に対応した暮らしやすさを追求する。