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丹青社 築古ビルの再活性化事業を本格始動 新オフィスブランド設立・1棟目を開業

2021.05.17 11:09

 丹青社(東京都港区)は、東京都心部にある中小規模の築古不動産を再活性化する「R2(アールツー)プロジェクト」を本格始動した。プロジェクトの第1弾として小規模事業者向けの賃貸スモールオフィスブランド「W2(ダブリューツー)」を立ち上げ、築古物件を改装したオフィスビル「W2 KODENMACHO」(東京都中央区)をオープンさせた。
 再活性化事業は丹青社がこれまで培ってきた空間づくりのノウハウとネットワークを活用して、中小規模の築古ビルをより働きやすい環境のオフィスへとリノベーションし、不動産価値を向上させるもの。同社で中小規模の築古ビルを取得し、リノベーションを施すことで不動産の価値向上を図る。改装後はスタートアップ企業をはじめとした小規模事業者に向け、より働きやすい環境を提供できるスモールオフィスとして貸し出し、または投資家へ売却する。
 1棟目となる「W2 KODENMACHO」は1984年竣工の鉄筋コンクリート造、5階建て、事務所・店舗用途のオフィスビル。ビルの外構に付けられた「W2 KODENMACHO」のサインが目を引く。各階の階段踊り場にはアート作品を設置。自然を感じさせる作品で、ワーカーにやすらぎを提供する。室内照明はサーカディアンリズム(体内時計)を考慮し、色温度を変更できる照明器具を採用。時間とともに照明の色が変化していく。
 新たに設立したオフィスブランド「W2」は、「Wellbeing Workplace」を意味し、「そこで働く人々の身体的・精神的健康や個人的充実などを目指すのみならず、組織の長期的成功や、持続可能な社会といったすべての『Wellbeing』を実現するワークプレイス」とのコンセプトに基づく。
 丹青社では、プロジェクトを通じ、循環型経済の実現に寄与するとともに、新たなにぎわいの創出と、住み続けられるまちづくりへの貢献を目指していくとしている。

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