不動産トピックス

クローズアップ 水回り・衛生編

2010.06.14 11:46

 水質改善、給排水管リニューアルに水質調査、排水中の油脂回収など、今週はビルの水回り問題をサポートする企業を4社紹介する。夏に赤水が発生してしまうという話はよくあるが、今のうちに対策を立てておく必要があるだろう。

大都技研 排水油分は100分の1 改修油は資源に
 「飲食店舗の方々はもとより、商業ビルオーナーをはじめ不動産会社の方々には、当社の『グリス・ECO』の存在を是非とも知っておいていただければと思います。例えば、臭気を気にしてビルの1階にラーメン店や中華料理店をリーシングできるチャンスを逃すことも減るでしょうし、空中階であっても安心して、飲食店舗テナントを誘致できるかもしれません」(代表取締役 佐藤秀雄氏)
 レストランやラーメン店などの飲食店からでる油脂分の混ざった排水の処理はグリーストラップと呼ばれる油阻集器で処理されてきた。
 しかし、油の阻集効率が現状にあっていなかったり、管理がしにくいなど、多くの油が下水道や浄化施設、河川に流出しているのが現状であり、また油の臭気がビル内の他のテナントに迷惑をかけてしまっているケースは多い。
 しかし、同社が販売する「グリス・ECO」は、それらの問題を解決。同製品は、比重分離を利用し油だけを分別回収する。回収した油は純度が高く、工業原料などに再利用できる。
 バイオ剤や薬剤などは一切必要なくランニングコストは、装置を動かす電気代だけで、グリーストラップに流れ込む油脂分は100分の1以下に抑えられ、頻繁な清掃や、産廃回収費用も少なく済む。廃水処理の大幅なコスト削減を可能に、また給排水設備への負担を大幅に軽減してくれる。
 平成17年に愛知県で開催された「愛・地球博」で、環境技術100選に選定され「愛・地球賞」を受賞した製品である。

管清工業 下水道管路施設を総合管理 年中無休の24時間体制で対応する ライニング工法を用いて既設管内面を非開削にて補修 排水管の情報を電子化・共有化するカンパックも好評
 管清工業(東京都世田谷区)は、熟練した技術スタッフの配置および全国に広がるサービス網と年中無休の24時間体制で対応する機動力は常に高い評価を受ける屋内外排水管および下水道管路施設の総合管理業社である。下水道管路施設の維持管理における最新技術の更なる開発に努めると共に、平成12年2月には地球環境問題への取り組みの一環として、ISO14001の認証を取得している。
 同社は、排水設備を最大限に機能させるために、多岐にわたるサポートを提供している。
 「清掃」「調査」「補修」の3つのカテゴリーに分けられ、高圧洗浄機やフロキシロッダー等の各種設備機器を用いて最適な方式で清掃し、また、排水不良などの原因調査や破損、不足の実態調査など様々な調査を実施。また、ライニング工法を用いて既設管の内面を非開削にて補修する。
 その他、配水管の情報を電子化・共有化し排水管の効率的な維持管理をサポートする「カンパック」の販売なども行っている。
「カンパックを利用すれば、全ての維持管理情報が分かりやすくパソコン上に画面表示されるので、誰でも容易に情報を得ることが可能となり一括管理で情報を共有化できます。点検結果や過去の事故履歴などの情報を共有し、分析することで将来へのトラブルの予防対策も可能となります」(羽田野氏)
 顧客対象は幅広く、JR、私鉄、東京メトロ、道路公団などをはじめ ホテル、マンション、ビル、工場、一般住宅などの管理者 各都市の官公庁機関・団体など、あらゆる方面に対応している。

共立理化学研究所 オーナー自身で水質調査を簡単に実行可能
 簡易水質分析製品「パックテスト」を販売する共立理化学研究所(東京都大田区)は、パックテスト等を発色試薬として使用するハンディタイプの単項目水質計「デジタルパックテスト」を販売している。同製品は、第17回 大田区中小企業 新製品・新技術コンクール入賞製品。同製品は、水質を容易に調査できるアイテムであるが、オーナー自身がビルの水質を調査することを可能にする。手のひらサイズで簡単操作。1・5mlの検水があれば水質を測定できる。
 パックテストは、使用するポリチューブの先端のラインを引き抜いて水を吸い込み、指定時間後に吸い込んだ水の変色を標準色と比べ目視で測定する道具であるが、パックテスト等で反応させた検水をデジタルパックテストの機器の専用カップに移して、色の濃淡を測定すると、デジタルで測定値が表示される。
 誰でもどこでも、簡単に測定ができるよう開発されている同社の簡易水質分析製品は60項目を超え、200種類以上が用意されており、鉄、鉛、アルミニウム、カルシウムなどあらゆる成分を調査できる。水質調査を自ら行うためのマニュアルもしっかりと用意され、サポート体制も整えられている。

カタリナ ドイツ式水処理装置のブルカン
 カタリナ(さいたま市桜区)は、ドイツ製パルス式水処理装置ブルカンを販売している。
 ブルカンは水アカ(スケール)やサビから配管及び機器を守り、10年間の機能保証が付いている。パイプを切断することなく、既設管に取り付けられる。
 配管の材質を選ばず、ステンレス・塩ビ・銅管・鋼管などあらゆる配管材質に適用可能である。
 同製品は自動変調・移相する電圧信号(インパルス)によって機能するが、その効果は、酸化還元電位(ORP)が下がることにより、還元性の高い水をつくり、サビの進行を抑制、赤錆を安定した黒錆(Fe3O4)に変え、配管をサビから守るというもの。
 界面電位(ゼータ電位)の変化により、水中のコロイド(水アカ・サビ・油汚れ等)が、お互い反発分散されて取れやすくなり、反発分散作用によって水アカの付着も少なくなる。
 稼働コストは極めて低く取得価格が手頃であり、コンセントさえ有れば取り付けられる。パイプ切断不要で、設置コストも不要である。
 工場・商業施設・ホテル・レストラン・学校・病院など、あらゆる大規模施設を対象としている。




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