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「泉岳寺」駅直結の大規模再開発がスタート
2021.06.07 11:01
東急不動産(東京都渋谷区)と京浜急行電鉄(横浜市西区)が、「泉岳寺」駅直結型の再開発に乗り出す。
両社で構成するコンソーシアムは4月15日、「東京都市計画事業泉岳寺駅地区第二種市街地再開発事業」の特定建築者予定者に選定。今月2日に東京都と特定建築者の業務に関する基本協定書を締結し、特定建築者として事業に参画する。
同事業は延床面積11万0644㎡、敷地面積8486㎡、建築面積5124㎡、地上30階地下3階の、住宅、商業施設、業務施設、駅舎、駐車場を用途とする再開発ビルを新築するもので、住宅は約350戸を予定している。「泉岳寺」駅と地下で直結するほか、JR「高輪ゲートウェイ」駅と歩行者デッキで接続予定。着工は2023年4月頃、工事完了は2028年3月頃を予定している。
都営地下鉄と京浜急行線が乗り入れる「泉岳寺」駅は羽田と成田、両空港へのアクセスが可能。地域を広域的に結節する機能を担っており、空港利用等の需要増もあり重要性が高まっている。周辺ではリニア中央新幹線の開業に向けて、東日本旅客鉄道の品川車両基地跡地などを含めた開発計画があり、両社では今後の「泉岳寺」駅の利用者はさらに増加するものと見込んでいる。さらに近隣エリアでは東京都施行の市街地再開発事業により、鉄道施設や幹線道路などの都市基盤と一体的なまちづくりも進められている。