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セコムが新セキュリティロボットを開発 「cocobo」年内発売へ

2021.06.14 16:16

 セコム(東京都渋谷区)は、商業施設やオフィスビル等に調和しながらAI、5G等の技術を活用して警備業務を行うセキュリティロボット「cocobo(ココボ)」を開発。今月から様々な施設で試験運用を開始し、年内の発売を予定する。
 「cocobo」は常駐警備員の代わりに巡回警備や点検業務を行うセキュリティロボット。サイズは幅700mm×奥行き1200mm×高さ1250mmで、最大時速は6km。走行可能距離は約12km。Wi-Fi、LTE、5Gに対応しており、マイクやスピーカー(管制員との音声通話)、ステレオカメラ、超音波センサー、全方位カメラ等の各種センシングを装備。搭載したカメラの映像とセンサー情報に基づいて巡回ルートを自律走行し、映像はリアルタイムでAI解析を実施。ルート上の放置物や滞留・転倒者を自動で検知して防災センターに通報する。また不審者を発見した場合は、音声やライトでの警告、煙を使った威嚇を行うことも可能である。もちろん、ルート上の歩行者や障害物は自動で避けて走行する。
 更に建物の監視カメラ映像、エレベーター・電気錠の設備情報、施設や地域の情報等、クラウド上の様々な情報を活用して、平時・有事の安全確保から有用・快適情報の提供まで、常駐警備員と連携して幅広い業務の効率化と品質向上を実現した。点検業務を行う際には、ゴミ箱の中の点検、扉の施錠確認などの目的に応じたアームを装着・活用できる(オプション)。ゴミ箱の点検の際は、熱画像センサーやカメラを搭載したアタッチメントを使用して、「危険物がないか」やベンチ下及び自販機の裏等に「隠していないか」と、様々な角度から点検ができる。
 10日には同社ビルにおいて記者発表会を開催。常務執行役員の上田理氏は「商業施設やオフィスビルなどの安全確保を担う常駐警備員の感覚覚と判断力を備え、一部の能力は警備のプロも上回ります」と語った。
 同社が提供する既存の警備ロボットの導入施設から順に試験運用を開始してゆき、今年冬(年内)には発売開始を予定する。




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