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東急不動産ホールディングス 不動産テック領域に特化した米VCファンド「Agya Ventures fund L.P.」に出資
2021.06.21 13:47
東急不動産ホールディングス(東京都渋谷区、東急不動産HD)は16日、Agya Ventures Fund LLC(米国・ニューヨーク、GPLLC)が運営するファンドである「Agya Ventures Fund L.P.」に出資したと発表した。同ファンドは、「日本を不動産・まちづくりの分野において世界の中心地にする」というビジョンを掲げ、北米を中心とした世界各国の不動産テック領域に特化した投資を行うベンチャー・キャピタルファンド。
東急不動産HDは、長期ビジョン「GROUP VISION 2030」の全社方針として、デジタル活用による事業変革の推進や新しい体験価値の創出を掲げており、それらを加速させていくためにベンチャー企業との連携を深めている。これまでにも、2017年に創設した「TFHD Open Innovation Program」を通じて、自社の経営資源と外部パートナーのノウハウ・技術を組み合わせて新たな価値を創造することを目指し、革新的なベンチャー企業への出資・連携を推進。着実に実績を重ね、現在では投資社数が21社に達している。
東急不動産HDはこうした活動の一環として、文化・慣習・法令の違いを超え海外のベンチャー企業へのアクセスを強化するため、ニューヨークを拠点とする「Agya Ventures Fund L.P.」への出資を実行した。
海外の不動産テックでは既存のビジネスモデルそのものを変革するベンチャー企業が数多く存在。共用執務スペースを持つシェアハウス「コリビング」の運営や、ITを駆使して売買取引を行う「iBuyer」など、新たなトレンドとなるビジネスモデルが創出されている。東急不動産HDはこうした動向を受け、「Agya Ventures Fund L.P.」と連携を図りながら日本未進出のアーリー期のベンチャー企業へ早期接触し、パートナーシップの構築、新規事業の共創など、日本でも大きく飛躍する海外ベンチャー企業、ビジネスモデルの発掘に取り組んでいく構えだ。