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不動産価格「上がる」との予測が大幅増 野村不動産ソリューションズが調査結果を発表
2021.07.26 14:32
野村不動産ソリューションズ(東京都新宿区)は20日、「不動産投資に関する意識調査(第13回)」の調査結果を発表した。
同調査は、投資用・事業用不動産サイト「ノムコム・プロ」の会員を対象に年1回実施しているもので、投資用不動産の買い時感をはじめとする市況の見方や投資についての考え方を尋ねている。今年は6月18~28日の期間にインターネットを通じて行われた。有効回答数は411人(投資用不動産の保有者305人、非保有者106人)。
主な回答結果をみると、「新型コロナウイルスによる経済的な影響を『感じている』」との回答が約40%。具体的な影響として、昨年同様「空室が埋まらなくなった」との回答が多くみられたものの、その他の回答には「空室期間が縮小」等の回答もみられた。
最も注目されるのは、1年後の不動産価格は「上がる」との予測が大幅に増加し、「下がる」予測を逆転したことだろう。「横ばい」もしくは「上がる」との回答が約80%を占め、「上がる」と回答した中では「コロナ禍の終息」を理由として挙げる投資家が多かった。
さらに、回答者の約50%が直近の不動産投資へのスタンスとして「新規投資を積極的に行う」と考え、中長期的には60%超が「買い増しを検討」している。コロナ禍終息によって不動産価格の上昇が予測されることから現在を「新規投資のチャンス」と捉えている投資家が多く、今後、不動産投資へのニーズは高まると予想できる結果となった。
一方で「金融機関の融資の審査が厳しくなった」との回答が約30%を超えるなど、予断を許さない状況も反映されている。