週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

住友不動産販売 「ステップオークション」本格導入 6千社超が参加するオークション形式の売却サービス

2021.09.06 12:03

 住友不動産販売(東京都新宿区)は、不動産をオークション形式で売却できるサービス「ステップオークション」を9月2日から本格導入した。
 「ステップオークション」は、不動産の売却を希望するオーナーに、DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用した入札方式で業者買取り金額を提示するサービス。従来の業者買い取り仲介では、まずオーナーが不動産業者に仲介を依頼。依頼を受けた業者は地元業者などを中心に電話やFAX等で物件を紹介し、購入希望者を探していた。直接物件を紹介できるのは数十社程度で、時間も掛かっていた。
 今般導入された「ステップオークション」はこれを改め、住友不動産販売の取引先の宅建業者6000社超に物件情報を一括発信。購入希望者からの入札額や条件提示も一元的に受け取り、その都度売主に連絡する仕組み。従来よりも圧倒的に多い取引先宅建業者に同時一括で情報提供を行うことで、よりスピーディーにより良い条件の購入希望者を紹介することができるという。売主は紹介された購入希望者が提示した入札額などから、もっとも好条件をだした業者に売却できる。
 なお、本サービスと並行して従来の個人向け売却サービスも継続する。売主は入札期間終了後に「ステップオークション」の入札結果と一般個人の購入申込みの中から、最も希望に沿ったものを選択することが出来る。なお、購入申込み内容に納得がいかない場合は契約する必要はない。
 不動産仲介取引では、書面や対面での営業活動や契約行為などに加えて、電話やFAXによる作業などDX化の余地が多く残されている。住友不動産販売では今回の「ステップオークション」の導入を機に、不動産仲介取引のDXを推し進めていくとしている。




週刊不動産経営編集部  YouTube