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熊谷市・東京ガス 太陽熱を民間建物間で熱融通

2009.11.09 15:32

 埼玉県熊谷市と東京ガス(東京都港区)は、国土交通省が公募していた「住宅・建築物省CO2推進モデル事業」に、共同提案プロジェクト「再生可能エネルギーを利用した建物間融通型エネルギーの面的利用による省CO2推進モデル事業」を申請し、5日に採択されたと発表した。
 このプロジェクトは、東京ガス熊谷支社屋上において、既設の太陽熱集熱器から得られる太陽熱の余剰熱を新たに敷設する熱融通導管を利用し、公道を挟んで隣接するホテル「マロウドイン熊谷」に熱融通するというもの。太陽熱を所有者の異なる民間建物間で熱融通することは、日本で初めてである。
 熊谷市は年間を通じた快晴日の多さや、夏の暑さを地域の資源として活用する取り組みを進めており、今年3月策定の「熊谷市地球温暖化対策地域推進計画」における重点的な取り組みの一つに、太陽熱の利用を位置づけている。今回のプロジェクト実施において、熊谷市はプロジェクトの計画指導、熱融通導管の道路占用許可等の行政的支援を行っている。
 同プロジェクトの建設工事は今月着工し、今年度内に竣工する予定であり、平成23年度末までデータ収集および技術検証等を行うとしている。




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